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カローラ スポーツ 2000ccの実力:走行性能と維持費を徹底分析

カローラスポーツ コンパクト

カローラ スポーツ 2000ccモデルは、そのパワートレイン刷新により走行性能が大きく進化し、多くのドライバーから注目を集めている。このモデルは、力強い加速と安定した足回りを持ち合わせ、さらに最新の安全技術や洗練された内装デザインも魅力の一つとなっている。しかし、購入を検討する上で燃費性能や維持費、そして後席の居住性やラゲッジスペースといった実用性に関わる疑問を抱える人もいるだろう。この記事では、カローラ スポーツ2000ccモデルについて、その特徴、加速性能、優れたサスペンション、最新の安全装備、快適な室内空間、さらに実際の燃費、税金、維持費、中古市場での価値、そして購入前に知っておきたい後悔ポイントや主要ライバル車との比較を多角的に分析し、購入を検討する上での詳細な情報を提供する。

この記事のポイント
  • カローラ スポーツ2000ccモデルのパワフルな走行性能
  • 最新の安全技術と快適な室内空間の全容
  • 実際の燃費、税金、維持費といった経済性
  • 購入後の満足度を高めるための後悔点とライバル比較
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カローラ スポーツ 2000ccの基本性能と特徴

カローラスポーツ
インデックス
  • カローラ スポーツ2000ccモデルの特徴
  • Direct Shift-CVTによる加速性能
  • サスペンションと足回りの安定性
  • 最新安全技術と運転支援機能
  • 内装デザインと快適な空間

カローラ スポーツ2000ccモデルの特徴

カローラ スポーツの2000ccモデルは、2022年10月の一部改良時に、従来の1.2Lターボエンジンから2.0L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンへと換装された。この変更により、走行性能は大幅に向上している。新しい2.0Lエンジンは、最高出力170ps、最大トルク202Nmを発生し、前期型1.2Lターボエンジンと比較して、出力は約60馬力、トルクも約15から20Nm向上している。

この排気量アップは、走行フィーリングに大きな変化をもたらした。アクセルを踏み込んだ瞬間から、グイグイと力強く加速する感触があり、従来のターボエンジンで感じられた「もっさり」とした重苦しい印象は一切なくなったと評価されている。自然吸気エンジンの特性を活かし、アクセルペダルを踏めば踏むほどリニアにトルクが発生し、どこまでも加速していくような感覚は、「排気量に勝るチューンはない」という格言を体現するもので、スポーティーな走りを存分に楽しめる点が魅力だ。

ただし、一部の評価では、アクセルの早開き制御により、高回転まで回しても加速しないように感じられるという指摘もある。また、このマイナーチェンジに伴い、ガソリン4WDモデルとマニュアルトランスミッション車が廃止されたことは、MT車を好むドライバーにとっては唯一のデメリットだといえる。

Direct Shift-CVTによる加速性能

カローラ スポーツの2000ccモデルには、Direct Shift-CVT(無段変速機)が組み合わされており、これによりスムーズで力強い加速性能を実現している。このトランスミッションは、トヨタがTNGA(Toyota New Global Architecture)に基づく車両開発の一環として導入したもので、多くのメリットをもたらしている。

Direct Shift-CVTの大きな特徴は、発進用のギアを備えている点だ。これにより、従来のベルト駆動のみのCVTに比べて、発進時からよりダイレクトで力強い加速感が得られる。また、アクセルを強く踏み込んだ際には、ギア駆動へと切り替わることで、高い速度域でもリニアな加速感を維持することが可能だ。さらに、発進用ギアを搭載したことで、ベルト駆動のレンジをよりワイドに設定できるようになり、高速巡航時のエンジン回転数を低く抑えることができ、燃費性能にも貢献している。

試乗時の評価では、アクセルを踏むとすぐにパワーが伝わり、スムーズかつ快適な走行が楽しめるとされている。特に、従来のモデルにあった「もっさり」とした発進時の重さが解消され、軽快に車が動いていく感触は、このパワートレインの大きな進化点といえる。スポーツモードを選択すれば、さらにシャープな加速を体感でき、ワインディングロードでの走行も楽しめる。

サスペンションと足回りの安定性

カローラ スポーツは、TNGAプラットフォームを採用しており、これによって低重心でワイドなスポーティーなスタイルが実現された。このプラットフォームは、シャシー剛性の高さにも貢献しており、車体の一切の緩みがなく、操縦安定性に優れる。

足回りには、フロントにマクファーソンストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式の独立懸架サスペンションが採用されている。ライバル車の中にはリアがトレーリングアーム式のモデルもあるが、独立したダブルウィッシュボーンは4輪がそれぞれ路面をしっかりと捉えることができ、これにより走行安定感が大幅に向上している。特にリアサスペンションの安定感は抜群で、タイヤからの情報がハンドルを通じてドライバーに正確に伝わるため、安心感のある運転が可能だ。

試乗時の評価では、サスペンションは「絶品」と称され、非常にクイックなハンドリングを実現している。ステアリング入力に対するボディのレスポンスも向上しており、意のままに車を操る感覚が得られる。一方で、扁平率の低い18インチタイヤを装着しているため、乗り心地はやや硬めに感じられることがある。しかし、これは不快な突き上げではなく、路面の変化をしっかり伝えるスポーツカー寄りの足回りであり、車のキャラクターを考えると納得できる硬さだと評価されている。その仕上がりは、ベンチマークであるVWゴルフのスポーティモデルGTIに近いともいわれている。

最新安全技術と運転支援機能

カローラ スポーツは、最新の安全技術を多数搭載しており、その評価は非常に高い。特に、2022年10月の改良で、運転支援システムであるToyota Safety Senseが2.0から3.0へとアップグレードされ、機能が大幅に拡大されている。

主な安全機能は以下の通りだ。

プリクラッシュセーフティ

前方の車両や歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼夜)、自動二輪車(昼)を検知し、衝突の危険がある場合には警報や自動ブレーキで衝突回避または被害軽減を支援する。さらに、交差点右折時の対向直進車や、右左折時の横断歩行者・自転車運転者、そして交差点での出会い頭の車両・自動二輪車検知にも対応しており、作動領域も隣接2レーンまで拡大された。低速時加速抑制機能や緊急時操舵支援機能も搭載されている。

プロアクティブドライビングアシスト(PDA)

「歩行者の横断」「飛び出しの可能性」など、運転状況に応じたリスクを先読みし、危険に近づきすぎないようステアリングやブレーキ操作をサポートする。先行車に対する減速支援、カーブに対する減速支援、右左折時減速支援も含まれる。この機能は緊急時の作動ではなく、日常の安全運転をさりげなく支援するもので、試乗時にも隣接車線の車の動きを読み取ってブレーキ制御が作動する精度が確認されている。ただし、特定の状況下では「危険」のしきい値がドライバーの意図と合わず、運転しにくいと感じる場合や、機能のオン・オフスイッチが操作しにくいという声もある。

レーダークルーズコントロール

全車速追従機能付きで、先行車との車間距離を自動で保ちながら追従走行を支援する。先行車が停止すれば自車も停止し、発進時はドライバー操作で再発進する。高速道路での車線変更時の予備加速・減速、カーブ速度抑制機能も備わっており、運転負荷を大幅に軽減する。

レーントレーシングアシスト(LTA)

高速道路でのクルージング中に、車線の中央を走行するためのステアリング操作の一部を支援する。車線が見えにくい場合でも先行車を追従する支援や、シーンに合わせて車線維持のトレース位置を変化させる制御が追加され、高い精度で車線維持をサポートする。

その他の安全機能

ロードサインアシスト(RSA)は道路標識の見逃し防止をサポートし、発進遅れ告知機能(TMN)は信号切り替わり時や先行車発進時の出遅れを知らせる。駐車支援では、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物、後方接近車両)が衝突被害軽減に寄与し、バックガイドモニターが後方の視界を表示する。また、車線変更時の危険を知らせるブラインドスポットモニター(BSM)や降車時の危険を知らせる安心降車アシスト(SEA)も装備されている。ドライバー異常時対応システムも搭載されており、万が一の際に救命・救護をサポートする。合計6つのSRSエアバッグも設定されており、衝突時の被害軽減に貢献する。

カローラ スポーツは、2018年度JNCAP予防安全性能評価において新最高ランクの「ASV+++」を獲得し、衝突安全性能評価でも「ファイブスター賞」を受賞している。これらの最新安全技術と充実した装備により、カローラ スポーツは非常に高い安全性を誇る車だといえるだろう。より詳細な情報は、国土交通省のJNCAP公式サイトでも確認が可能だ。

内装デザインと快適な空間

カローラ スポーツのインテリアは、スポーティーさとシックな雰囲気を両立した洗練されたデザインが特徴だ。インストルメントパネルは厚みを抑え、ワイド感を演出することで、開放感のある室内空間を実現している。

運転席においては、良好な視界と最適なドライビングポジションが追求されている。フロントピラーのスリム化やドアミラーの取り付け位置の最適化により、優れた前方視界が確保され、バックドアガラスの拡大によって後方の視界も広がった。調整範囲の広いチルト&テレスコピックステアリングが全車に標準装備されており、ドライバーは最適な運転姿勢をとることが可能だ。

メーターパネルには、G“Z”グレードに標準装備される12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイや、Gグレードに標準装備される7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが採用されており、先進的な表示で運転に必要な情報を提供する。カラーヘッドアップディスプレイもメーカーオプションで設定され、運転に必要な情報をウインドシールドガラスの視野内に投影できる。

快適装備も充実している。イルミネーテッドエントリーシステムは、ドアの解錠・施錠や開閉時に自動で照明が点灯・消灯し、乗員を優しく迎える。寒い日のドライブを快適にするステアリングヒーターやシートヒーター(運転席・助手席)も設定されている。G“Z”グレードには、運転時のホールド性を追求した新開発のスポーツシートが採用され、上質な肌触りのブランノーブ®を使用したシートもオプションで選べる。ナノイーXも標準装備またはメーカーオプションで設定され、車室内を快適な空気環境に導く。左右独立温度コントロールフルオートエアコンも快適な室内環境を保つ。

収納面では、荷室容量が352Lと実用性が確保されており、9.5インチゴルフバッグが2個積める広さがある。また、荷物に応じて床面の高さを2段階に調節できる4:2:4分割アジャスタブルデッキボードもメーカーオプションで設定されており、使い勝手を高めている。

現代のニーズに対応し、充電用USB端子(Type-C)やアクセサリーソケット(DC12V・120W)が使いやすい位置に配置されている。さらに、スマートフォンなどをワイヤレスで充電できる「おくだけ充電®」や、停電時などの非常時に電気製品が使えるAC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(非常時給電システム付)もオプションで設定されており、災害時にも対応できる。

カローラ スポーツ 2000ccの経済性と実用性

インデックス
  • 燃費性能と走行距離の実態
  • 税金や維持費の費用内訳
  • 中古市場とリセールバリュー
  • 後席の居住性とラゲッジスペース
  • 購入前に知るべき後悔ポイント
  • 主要ライバル車との比較
  • カローラ スポーツ 2000ccの総括

燃費性能と走行距離の実態

カローラ スポーツ 2000ccモデルの燃費性能は、WLTCモードで17.2km/Lから18.3km/Lと公表されている。これは、2.0Lエンジンという排気量を考慮すると優れた数値であり、高出力を実現しながら低燃費を両立している点が特徴だ。

しかし、実際の走行においては、カタログ燃費と異なる場合がある。ユーザーが実際に給油した平均実燃費は、約13.43km/Lと報告されている。試乗レポートでも、アクセルを頻繁に踏むなどテスト走行を行った結果、実燃費が13.4km/Lであったと報告されている。これは、運転スタイルや走行環境に大きく左右されるためだ。市街地走行では燃費が低下する傾向があるが、高速道路では20km/L以上の燃費を記録することもある。

燃費性能を重視するドライバーにとっては、ハイブリッドモデルがより経済的な選択肢となる。ハイブリッドモデルのWLTCモードカタログ燃費は最大30.0km/Lと非常に高く、特に市街地での燃費効率は顕著だ。

以下に、カローラ スポーツ2000ccモデルのWLTCモード燃費とユーザーの実燃費をまとめる。

項目WLTCモード総合燃費 (km/L)市街地モード (km/L)郊外モード (km/L)高速道路モード (km/L)ユーザー平均実燃費 (km/L)
2.0 G”Z”17.212.817.620.014.9
2.0 G / G”X”18.313.418.821.013.43 (レギュラー)

長距離ドライブや通勤で頻繁に高速道路を利用する場合には、2.0Lガソリンモデルでも十分な燃費性能を期待できるだろう。

税金や維持費の費用内訳

カローラ スポーツの維持には、様々な費用が発生する。2000ccモデルの場合、主に以下の費用が挙げられる。

自動車税

自動車税は毎年4月1日に課税される税金だ。2019年10月1日の税制改正後、カローラ スポーツ2.0Lモデル(排気量1986cc)の年間自動車税は36,000円となる。

自動車重量税

自動車重量税は車検の際に次回の車検までの分を前払いする税金だ。カローラ スポーツ2.0Lモデルの車両重量は1380kgであり、1.5トン以下に該当する。ガソリン車はエコカー減税の対象外となるため、2年分の重量税は24,600円となる。

自賠責保険料

自賠責保険は法律で加入が義務付けられている保険で、車検ごとに支払う。24ヶ月分の保険料は17,650円だ。

車検費用

新車購入から3年後、以降は2年ごとに車検が必要となる。車検費用は法定費用(重量税、自賠責保険料、印紙代)と車検基本料金、追加整備費用で構成される。車検基本料金は依頼する業者によって異なり、大手カーショップの目安として26,500円が挙げられる。

ガソリン代

ガソリン代は年間走行距離と燃費、ガソリン単価によって大きく変動する。年間8,000km走行し、ガソリン単価170円/L、燃費17.2km/Lで計算すると、年間約79,100円のガソリン代がかかる見込みだ。

任意保険料

任意保険は加入が必須ではないが、万が一の事故に備えて加入が推奨される。保険料は運転者の年齢、等級、補償内容によって大きく異なり、年間約50,000円から100,000円程度が一般的だ。

メンテナンス費用

オイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換などの定期的なメンテナンス費用が発生する。これらは年間で20,000円から30,000円程度が目安となる。

その他の費用

駐車場代(月々10,000円、年間120,000円が目安)や、高速道路の利用頻度に応じた高速代(年間約100,000円が目安)、不慮の事故による修理代(25,000円から40,000円程度)なども考慮する必要がある。

これらの費用を合計すると、カローラ スポーツ2.0Lガソリンモデルの年間維持費は、およそ200,000円程度となる。定期的なセルフチェックやガソリンスタンドの会員割引などを活用することで、維持費を抑えることも可能だ。

以下に、カローラ スポーツ2.0Lガソリンモデルの年間維持費の目安を示す。

費目金額(目安)
自動車税36,000円/年
自動車重量税24,600円/2年
自賠責保険料17,650円/2年
車検基本料金26,500円/2年
ガソリン代約79,100円/年
任意保険料約25,000円~/年
メンテナンス費約20,000円~/年
合計約200,000円/年

※上記は目安であり、走行距離、運転者の条件、加入保険、駐車場の有無などにより変動する。

中古市場とリセールバリュー

カローラ スポーツはトヨタ車としての高い信頼性から、中古市場でも一定の需要があり、比較的リセールバリューが維持されている傾向がある。中古価格は年式、走行距離、グレード、装備の有無、ボディカラーによって大きく変動する。

カーセンサーのデータによると、「カローラ スポーツ 2000cc」の中古車も流通しており、2023年式の2.0 G Zモデルが車両本体価格204.8万円で販売されている事例もある。

リセールバリューのデータでは、2.0 G Zの1年落ち残価率は84.3%と高い数値を示している。これは、新車購入後の早い段階での売却を検討する場合、有利な要素となる。

一般的に、走行距離が少なく、人気の高いグレードやオプション装備が充実している車両は、中古市場で高値がつきやすい。特に人気のホワイトやブラックなどのボディカラーも、リセール価格に影響を与えるポイントだ。

ただし、中古車を購入する際には注意点も存在する。年式の古い車両や走行距離が多い車両の場合、バッテリーやブレーキといった部品の劣化が進んでいる可能性があるため、購入前の車両状態の確認が欠かせない。また、販売店によってアフターサービスや保証内容が異なるため、信頼できる販売店からの購入が望ましい。ディーラー認定中古車であれば、品質保証がしっかりしているため、購入後も安心して乗り続けられるだろう。

以下に、カローラ スポーツの年落ちごとの平均リセールバリュー(残価率)を示す。

経過年数平均リセール(残価率)
当年もの80.6%
1年落ち82.1%
2年落ち75.8%
3年落ち70.6%
4年落ち66.6%
5年落ち62.3%
6年落ち55.2%
7年落ち50.1%

※上記はカローラ スポーツ全体の平均リセールバリューであり、2.0Lモデルに限定されたものではない。ただし、2.0 G Zの1年落ち残価率が84.3%と高いことからも、2.0Lモデルも高いリセールを期待できる。ハイブリッドモデルは輸出需要により、国内相場よりも高くなるケースもある。

後席の居住性とラゲッジスペース

カローラ スポーツは、スポーティーなデザイン性を重視して開発されたハッチバックモデルであり、その特性上、後席の居住性やラゲッジスペースには制約がある。

後席については、「足元空間が狭い」というユーザーの声が多く聞かれる。特に大柄な人が後席に座る場合や、長時間のドライブでは窮屈に感じることが多いだろう。また、チャイルドシートの設置についても、スペースが限られているため、大きなチャイルドシートを取り付ける際には前席をかなり前にスライドさせる必要があり、前席の乗員も窮屈に感じる可能性がある。これらの点から、ファミリーカーとして頻繁に後席を利用する用途には、あまり適さないといえる。

ラゲッジスペース(荷室)の容量は352Lと公表されている。これは9.5インチのゴルフバッグが2個積める広さだが、積載物のサイズや形状によっては収納できない場合もある。一般的にコンパクトハッチバックとしては標準的な容量だが、荷物を多く積む必要がある場合や、大型のベビーカーなどを積載する際には、十分な広さとはいえないかもしれない。

ただし、荷室の使い勝手を向上させる機能も備わっている。オプションで設定されている4:2:4分割アジャスタブルデッキボードは、荷室床面の高さを2段階に調節できるため、載せる荷物に応じて空間を自在に活用できる。軽量で取り外しも簡単なため、使用頻度の低い荷物を下段に収納したり、フックで固定したりと便利だ。

総じて、カローラ スポーツは、デザインと走行性能を優先した結果、後席とラゲッジスペースはコンパクトハッチバックの範疇に収まる。購入を検討する際には、自身の使用目的や家族構成を考慮し、これらのスペースが十分に足りるかを事前に確認することが重要となるだろう。

購入前に知るべき後悔ポイント

カローラ スポーツは多くの魅力を持つ一方で、購入後に後悔する可能性のあるポイントもいくつか存在する。これらを事前に把握しておくことで、より満足度の高い選択が可能となる。

まず、後席の居住性の狭さは、多くのユーザーから指摘されている点だ。特に家族での使用や、大人が長距離移動で後席に乗ることが多い場合には、窮屈さを感じることがあるだろう。

次に、パノラミックビューモニターの設定がないことも挙げられる。狭い道でのすれ違いや駐車時に広範囲の視界補助が欲しいドライバーにとっては、この機能がないことに不満を感じる可能性がある。

また、2022年10月の一部改良により、ガソリン4WDモデルとマニュアルトランスミッション車が廃止されたことも、特定のニーズを持つユーザーにとっては後悔ポイントとなりうる。特にマニュアル車を好むドライバーにとっては、選択肢が限定されることになる。

車両本体価格が、従来のカローラシリーズのイメージからすると高く感じられる場合がある。高性能なモデルであり、多くの先進技術を搭載しているため納得できる価格ではあるが、予算を重視するユーザーにとっては想定以上の出費となる可能性もある。

走行時の音に関する指摘も一部で見られる。特に高速道路での走行や急加速時にはエンジン音が大きくなりがちで、ロードノイズも路面状況によっては車内に伝わりやすい。静粛性を重視するドライバーにとっては、気になる点かもしれない。

さらに、中古車購入を検討する際には、過去のリコール情報や修理費用に関する注意点がある。平成31年4月から令和元年5月に生産された特定のハイブリッド車(ZWE211H型)では、電子制御式油圧ブレーキの不具合によるリコールがアナウンスされた経緯があるため、該当車両の場合は改善措置が施されているか確認が必要だ。また、カローラ スポーツは外装部品の中古品が見つかりにくい状況にあり、万が一ぶつけてしまうと修理代が高くつく傾向があること、特にリアゲートの修理が高額になる可能性も考慮する必要がある。カスタムされた中古車を購入する場合は、車検に適合しているか、純正部品が残されているかを確認することも重要だ。

これらの点を総合的に考慮し、自身のライフスタイルや重視するポイントと照らし合わせることで、後悔のない購入につながるだろう。

主要ライバル車との比較

カローラ スポーツはコンパクトハッチバックセグメントに属し、多くのライバル車が存在する。主な競合車種としては、スバル・インプレッサスポーツ、マツダ3ファストバック、ホンダ・シビックが挙げられる。

スバル・インプレッサスポーツ

全輪駆動(AWD)を標準装備しており、悪天候や悪路での安定した走行性能が特徴だ。安全装備も充実しており、カローラ スポーツと同様に安全性を重視するユーザーにとって比較対象となる。

マツダ3ファストバック

デザイン性と走行性能で高い評価を得ている。スタイリッシュな内外装と、スカイアクティブテクノロジーによる快適なドライブ体験を提供する。走行の楽しさやデザインを重視するユーザーには魅力的な選択肢となるだろう。

ホンダ・シビック

スポーティーな走行性能と高い燃費性能を兼ね備えており、多くのユーザーに支持されている。最新の安全技術や先進的なインフォテインメントシステムも充実しており、総合的な性能でカローラ スポーツと競合する。

これらのライバル車と比較して、カローラ スポーツ2000ccモデルは、排気量アップによる力強い加速性能とダイレクトシフトCVTによるスムーズな走りが際立つ。また、最新のToyota Safety Sense 3.0による充実した安全機能も大きな強みだ。

GRカローラとの違い

同じカローラシリーズではあるが、GRカローラはトヨタの高性能ブランド「Gazoo Racing」が手掛ける、より本格的なスポーツモデルだ。GRカローラは1.6L直列3気筒ターボエンジンを搭載し、最高出力304馬力を発揮する。駆動方式も四輪駆動(4WD)を採用しており、サーキット走行や本格的なスポーツ走行に適した性能を持つ。

一方、カローラ スポーツ2000ccモデルは、日常使いでの軽快さと経済性を重視しており、駆動方式も前輪駆動(FF)だ。デザインもGRカローラのアグレッシブなエクステリアに対し、カローラ スポーツはスタイリッシュかつシンプルな外観で、日常の街乗りにも馴染む。パフォーマンスの極限を求めるならGRカローラ、日常の快適さとスポーティーさを求めるならカローラ スポーツが適しているといえるだろう。

それぞれの車種が独自の強みを持つため、自身のライフスタイルや重視するポイントに合わせて比較検討することが、最適な一台を見つける鍵となる。

カローラ スポーツ 2000ccの総括

  • カローラ スポーツ2000ccモデルは2022年10月の改良でエンジンが刷新された
  • 2.0L自然吸気エンジンは最高出力170馬力と力強い加速を体感できる
  • Direct Shift-CVTによりスムーズでダイレクトな走行性能を実現している
  • TNGAプラットフォームと独立懸架サスペンションで走行安定性が高い
  • サスペンションは硬めだが、スポーティーな乗り味で不快ではない
  • 最新のToyota Safety Sense 3.0が全車に標準装備され安全性が向上した
  • プロアクティブドライビングアシストが日常の安全運転をさりげなく支援する
  • 内装は洗練されており、スポーティーシートや豊富な充電機能が備わる
  • 後席とラゲッジスペースはコンパクトハッチバックとして必要十分だが、狭さを感じる場合がある
  • 2.0LガソリンモデルのWLTCモード燃費は17.2〜18.3km/Lだ
  • ユーザーの実燃費は運転スタイルや環境によりカタログ値を下回る傾向がある
  • 年間維持費はガソリン車の場合、税金や燃料費を含め約20万円が目安となる
  • 中古市場では高い信頼性からリセールバリューが比較的維持されている
  • MT車と4WDモデルが廃止された点は、特定のユーザーにとってデメリットだ
  • エンジン音やロードノイズが気になるという声もあるため試乗で確認することが望ましい

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