FJクルーザーは、そのレトロで無骨なデザインや圧倒的な悪路走破性によって、今なお高い人気を誇る本格派クロスカントリー車だ。しかし、購入を検討している多くの読者が抱える懸念こそが、大排気量車ゆえの「燃費の悪さ」ではないだろうか。
このモデルは、4.0L V6エンジンを搭載し、重い車体と大きな空気抵抗を持つ設計上、低燃費とは言い難い特性を持っている。一方で、ユーザーが実際に記録した平均実燃費や、街乗りや高速道路での燃費の違い、そしてなぜ「やめとけ」という評価が生まれるのかという実態を把握することが、後悔しない車選びの鍵となる。
この記事を読むことで「fjクルーザー 燃費」と検索した読者が具体的に何について理解を深められるか
- FJクルーザーの公式燃費値とユーザーの実燃費の具体的な数値
- 燃費が悪いとされる構造的な理由と、ライバル車との比較による客観的な評価
- 燃料代を含む年間維持費の内訳と、燃費を改善するための具体的な対策
- 燃費や取り回しの悪さといったデメリットを上回る、FJクルーザーの唯一無二の魅力
FJクルーザーの燃費に関する実態と基本性能の分析

- FJクルーザーの公式カタログ燃費の数値
- ユーザーが記録した平均実燃費と燃料タイプ
- 街乗りや高速道路での燃費の違い
- FJクルーザーの燃費が悪くなる構造上の理由
- ライバル車と燃費性能を徹底比較
- 燃費や使い勝手で「やめとけ」と言われる理由
FJクルーザーの公式カタログ燃費の数値
FJクルーザーの燃費性能を考える際、まず基準となるのがカタログに記載された数値だ。
現在、日本国内で販売されていたFJクルーザー(2010年12月以降のモデル)の燃費は、JC08モードで8.0 km/Lと公表されていた。販売時期によっては、旧基準である10・15モード燃費が8.4 km/Lと記載されていたモデルもある。ただし、このカタログ燃費は、定められた試験条件のもとで測定された値であり、実際の使用環境(気象や渋滞、エアコンの使用状況など)や運転方法によって数値は大きく異なるという点に注意が必要だ。近年のハイブリッド車が20 km/L近い燃費性能を持つことを考えると、FJクルーザーのカタログ燃費の数値は、現代の車としては控えめな数値だと評価される。この数値は、FJクルーザーが本格的なクロスカントリー車として設計された結果であり、燃費効率よりも走破性や耐久性を優先している構造を反映したものだと言える。
| モデル期間 | 測定モード | カタログ燃費 |
|---|---|---|
| 2014年07月〜2018年01月 | JC08モード | 8.0 km/L |
| 2010年12月〜2012年07月 | 10・15モード | 8.4 km/L |
ユーザーが記録した平均実燃費と燃料タイプ

カタログ燃費が8.0 km/L程度であるのに対し、実際にユーザーが日常的に走行して記録した実燃費の平均値は、カタログ値よりも低い傾向にある。
なぜならば、実燃費は「満タン法」などでユーザーが個別に測定するものであり、日常の走行条件がそのまま反映されるためだ。みんカラユーザーが実際に給油記録を投稿したデータに基づくと、レギュラーガソリンを使用した場合の平均燃費は7.32 km/Lである。一方で、ハイオクガソリンを使用した場合の平均燃費は5.90 km/Lとさらに低い値となっており、使用する燃料の種類や運転の仕方によって数値は大きく変動することが明確になる。FJクルーザーはハイオク指定のグレードが多く、特にハイオクを使用する場合は燃料代が高くなるため、燃費の悪さが維持費に直結する要素だと言える。しかし、実燃費がおおむね7 km/L程度であったという調査結果もあり、カタログ燃費の8.0 km/Lから1〜2 km/L程度の差に収まっているため、この車格と性能を考慮すると、イメージ通りか、あるいは覚悟していたほど悪くないと感じるユーザーもいるようだ。
街乗りや高速道路での燃費の違い

FJクルーザーの実燃費は、走行環境によって大きく変動する傾向がある。
一般的に、燃費が最も悪化するのは信号が多く、発進・停止(ゴーストップ)が頻繁に繰り返される街乗り(市街地走行)である。街乗りでは、実燃費は5 km/Lから6 km/L台になることが多いとユーザーから報告されている。例えば、通勤などで渋滞している箇所が多く、信号での停車が多い状況では、リッター6.5キロほどになるという報告がある。
一方、高速道路や郊外の一定速度で巡航できる環境では、燃費は比較的改善する。高速道路走行では、リッター8 km/Lから9 km/L程度まで伸びるという声や、平坦な高速道路を80 km/hでゆっくり流せばリッター10 km/Lくらい出るという意見もある。このように、速度を上げすぎず、空気抵抗の影響を最小限に抑えて巡航することが、FJクルーザーの燃費を伸ばす鍵となる。しかし、デザイン優先で空力特性が良くないボディ形状のため、速度を上げるほど空気抵抗によって燃費は低下する傾向にある。
FJクルーザーの燃費が悪くなる構造上の理由

FJクルーザーの燃費が現代のSUVと比較して悪い部類に入るのには、その独特な設計と構造に明確な理由がある。
主に燃費の悪化に寄与しているのは以下の三つの要素だ。まず、FJクルーザーは3.955 ccの4.0L V6エンジンを搭載している。排気量が大きいエンジンは、パワフルな走りを実現する反面、その分燃料の消費量も必然的に増加する。次に、車体重量が重いことも大きな要因だ。FJクルーザーの車両重量はグレードにより約1,940 kgから2,215 kg程度(20インチタイヤやX-REAS、サイドステップ装着で増加する)あり、2トン近い重い車体を持つ。車体が重いと、加速時や登坂時にエンジンにかかる負荷が大きくなり、多くの燃料を必要とする。
さらに、FJクルーザーの最大の特徴であるデザインが燃費に不利に働く。オフロード走行を意識した高い車高や、レトロなランドクルーザー40を彷彿とさせる角張った垂直に近いボディ形状は、空気抵抗を非常に大きくする。空気抵抗が大きいと、特に高速走行時にエンジンに負担がかかり、燃費の低下を招く。これらの設計は、悪路走破性や耐久性を高めるための本格派4WDとしての要素であり、燃費効率よりもその特性を優先している結果だ。
ライバル車と燃費性能を徹底比較

FJクルーザーの燃費は、同車格のライバルとなる本格的なクロスカントリー車と比較すると、特に悪いわけではなく、平均的な位置にあると言える。
ここでは、FJクルーザーと大体同時期に発売された主要なライバル車との燃費性能を比較し、その実態を明らかにする。
| 車種 | FJクルーザー | ランドクルーザー プラド 150系 (ガソリン) | ジープ JK ラングラー | 三菱 4代目 パジェロ (ガソリン) |
|---|---|---|---|---|
| 排気量 | 3.955 cc | 2,693 cc / 3,955 cc | – | 約3,000 cc |
| カタログ燃費 | 8.0~8.4 km/L | 7.6~9 km/L | 7.1~7.9 km/L | 8.0~10 km/L |
| 実燃費 (約) | 約7 km/L | 約7.5 km/L | 約6 km/L | 約7 km/L |
ライバル車との比較から見えてくるのは、FJクルーザーの実燃費約7 km/Lという数値は、本格クロスカントリー車の中では標準的だという事実だ。例えば、ランドクルーザープラドの3,955 ccモデルと比較すると燃費に大きな差は見られない。一方、アメリカ生まれのJKラングラーは、カタログ燃費、実燃費ともにFJクルーザーよりも約1 km/Lほど数値が低い。
ただし、プラドやパジェロには燃費効率がより良いディーゼルモデルがラインナップされており、こちらはカタログ燃費で11 km/L程度となる。FJクルーザーはガソリンモデルのみであるため、維持費を最優先するならば、ディーゼルモデルが選択肢にあるライバル車の方が有利と考えられる。
燃費や使い勝手で「やめとけ」と言われる理由
FJクルーザーは、その独特の魅力の裏側で、日常の使い勝手や燃費性能から「やめとけ」という厳しい評価を受けることがある。
この評価は、主にFJクルーザーの特性を理解せずに、一般的な乗用車やSUVと同じ感覚で購入した場合に生じる「ミスマッチ」が原因だ。その筆頭が燃費の悪さであり、街乗りでは5 km/Lから6 km/L台になることに加え、燃料がハイオク指定であることが多いため、燃料コストが非常に高くつく。
次に、デザインが優先されたことによる視界の悪さが挙げられる。分厚く垂直なAピラーや太いCピラー、そして小さい窓により、斜め後方や右左折時の歩行者などの死角が多くなる。この視界の悪さは、運転経験が少ない人や都市部での運転が多い人にとって大きなストレスとなる。そしてもう一つは、全幅1,895 mmという大型SUVに近いサイズ感と、最小回転半径6.2 mという小回りの効かなさである。このため、狭い道や立体駐車場での取り回しが難しく、日常使いには不向きだという意見が多い。
これらのデメリットは、FJクルーザーがオフロード性能を追求した結果であり、日常の快適性や経済性を重視するユーザーにとっては、後悔の原因となる可能性がある。
FJクルーザーの燃費改善策と維持コスト・魅力の総括

- 燃費を改善する運転スタイルの見直し
- 定期的なメンテナンスが燃費に与える影響
- カスタムパーツによる燃費向上の可能性
- FJクルーザーの年間維持費と燃料コスト
- 燃費以外で評価されるFJクルーザーの魅力
- FJクルーザーの燃費性能について総合的に判断
燃費を改善する運転スタイルの見直し
FJクルーザーの燃費を向上させるためには、車両の構造的な要因を覆すことは難しいが、ドライバー自身の運転スタイルを見直すことが最も効果的だ。
基本的な考え方として、無駄な加速や急ブレーキを避ける「エコドライブ」を心がけることが大切だ。特に、FJクルーザーのような大排気量で重い車体を持つ車は、発進や加速の際に大きな負荷がかかり、燃料消費が激しくなる。
そこで推奨されるのが、素早く加速を終えてトップギアでの巡航時間を長くする走り方である。V6 4リッターエンジンはトルクがあるものの、ゆっくり加速しようとするとエンジンが2,000回転近くまで回ってしまい、なかなかシフトアップしない傾向がある。このため、アクセルを徐々に踏み込むのではなく、一定のペースで必要な加速をきびきびと行い、その後は速度を維持して巡航することが、エンジンへの負荷を減らし燃費を改善する鍵となる。このように運転を工夫することで、実燃費がリッター6.5キロほどから7.1キロほどまで向上したという実例も報告されている。クルーズコントロール機能も高速道路などでの一定速走行の維持に役立つ。
定期的なメンテナンスが燃費に与える影響

燃費を向上させる運転スタイルの見直しに加え、車両を最適な状態に保つための定期的なメンテナンスは燃費の維持・改善に不可欠である。
もしタイヤの空気圧が不足していれば、走行抵抗が増加し、エンジンに余計な負荷がかかって燃費が悪化してしまう。そのため、定期的にタイヤの空気圧をチェックし、指定された値に保つことが基本となる。また、エンジンオイルの劣化も燃費の悪化を招く要因の一つだ。劣化したオイルはエンジンの摩擦抵抗を増やし、効率を低下させるため、エンジンオイルやオイルフィルターを適切なタイミングで交換することも非常に重要だ。
他にも、エアクリーナーの汚れや、点火系、燃料系の不具合なども燃費に影響を与えるため、これらを定期的にチェックし、メンテナンスすることで車の状態を最適に保つことができる。これらのメンテナンスは、燃費改善だけでなく、車両の耐久性を高め、長期的に維持費の増大を防ぐことにもつながる。
カスタムパーツによる燃費向上の可能性

FJクルーザーはカスタマイズ性が高いことも魅力の一つであるが、カスタムパーツの中には燃費向上を目的としたものも存在する。
その中の一つに、「P.B.S(パワーブーストシステム)」を搭載したスポーツマフラーがある。一般的にスポーツマフラーは燃費が悪化するイメージがあるが、このシステムを持つマフラーは、排気効率の改善によって燃費向上を実現することが謳われている。実際の実走行燃費テストでは、ノーマルマフラーと比較して10.2%の燃費向上が確認されたデータもある。このマフラーは、低回転からトルクを生み出すことで、街中での発進や登坂路でのドライブを快適にし、余裕のある運転を可能にするため、結果的に燃費効率の良い運転につながる。
このように、燃費向上を実現するマフラーのような機能性の高いカスタムパーツを選ぶことで、燃費と運転の楽しさの両方を追求することも可能だ。ただし、パーツを選ぶ際は、その効果が実証されているか、また車検対応品であるかを十分に確認することが大切である。
FJクルーザーの年間維持費と燃料コスト

FJクルーザーの購入を検討する上で、燃費の悪さがどれだけ維持費に影響を与えるかを具体的に把握しておく必要がある。
燃料代以外の費用として、自動車税(種別割)は排気量3.5L超から4.0L以下の区分に該当するため、現行モデルであっても年間66,500円が必要となる。さらに、新規登録から13年以上経過した車は重課対象となり、年間76,400円がかかる。
年間走行距離を月間1,000 km、レギュラーガソリン単価を170円/L、実燃費を7 km/Lと仮定した場合、年間の燃料代は約28万9,680円に達する。この燃料代が、FJクルーザーの年間維持費の大半を占めることになる。
以下の表に、自家用車登録のFJクルーザーの年間維持費の目安を示す。
| 費用項目 | 年間費用(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 燃料代 | 289,680円 | 実燃費7 km/L、レギュラー170円/L、年間12,000 km走行の場合 |
| 自動車税(種別割) | 66,500円 | 3.5L超~4.0L以下の区分 |
| 任意保険 | 約75,000円 | 条件による変動あり |
| 車検費用 | 51,125円 | 2年ごとの費用の半額分(合計約102,250円) |
| メンテナンス費用 | 約50,000円 | オイル交換、洗車、消耗品交換など |
| 合計 | 約532,305円 | 月額では約44,000円の維持費 |
このように、FJクルーザーの年間維持費は50万円を超え、特に燃料コストの高さが目立つ。
燃費以外で評価されるFJクルーザーの魅力

燃費や取り回しといったデメリットがある一方で、FJクルーザーが今なお高い人気を誇り、ユーザーから満足度の高い評価を得ているのは、燃費を凌駕する強力な魅力があるからだ。
その最大の魅力は、優れた悪路走破性である。FJクルーザーは、ダブルウィッシュボーン式独立懸架コイルスプリングやトレーリングリンク車軸式コイルスプリング、リヤデフロックなど、本格派4WDとしての要素を豊富に持ち、フルフレーム構造を採用することで高いボディ剛性を確保している。この頑丈な車体と本格的な四輪駆動システムにより、山道や砂利道、雪道といった悪路を難なく走破できる「どこでも走れる」という信頼感が、アウトドア愛好家にとって大きなメリットとなる。
また、レトロなランドクルーザー40を彷彿とさせる唯一無二の無骨で個性的なデザインも、多くのファンを魅了する要素である。スタイリッシュなSUVが多い中で異彩を放つその見た目と、豊富なカラーバリエーションは、所有する喜びにつながる。さらに、多くのカスタムパーツが流通しており、カスタマイズ性が非常に高い点も、自分だけの特別な一台を追求したいユーザーにとって大きな魅力となっている。
FJクルーザーの燃費性能について総合的に判断
FJクルーザーの燃費性能について多角的に分析してきた結果、この車が持つ独特な位置づけが明確になる。
- 公式カタログ燃費は8.0 km/L程度であり、ユーザーの実燃費平均は約7 km/Lである。
- 排気量4.0L V6エンジン、重い車体、大きな空気抵抗という構造上、燃費が悪いのは避けられない。
- ライバル車と比較しても、FJクルーザーの燃費は本格クロスカントリー車の中では平均的な水準に位置している。
- 年間維持費は約53万円と高めで、特に燃料コストが維持費を圧迫する。
- 燃費を改善するには、急加速を避けるエコドライブや、定期的なメンテナンスが有効である。
要するに、FJクルーザーは、日常の経済性や街中での使いやすさを追求する人には向いていないが、唯一無二のデザインや圧倒的な悪路走破性という趣味性の高さを重視する人にとっては、燃費の悪さというデメリットを上回る価値を提供するモデルだと言える。
FJクルーザーは、燃費や取り回しの難しさを理解し、その上で本格的なオフロード性能とデザインの個性に強い魅力を感じる人にこそ選ばれるべき車だ。最終的な購入の判断は、コストと走行性能、デザインへの愛着を天秤にかけ、自身のライフスタイルに合致するかどうかを検討することが大切だ。
この記事の結論として、FJクルーザーの燃費は、その車格と性能を考慮すれば驚くほど悪いわけではないが、低燃費車と比較して維持費が高いことは確かなため、購入前に覚悟と対策が必要である。
- FJクルーザーはJC08モード燃費で8.0 km/Lと公表されていた
- ユーザーが記録した平均実燃費はおおよそ7 km/L程度である
- レギュラーガソリン使用時の実燃費は平均7.32 km/Lである
- ハイオクガソリン使用時の実燃費は平均5.90 km/Lと低い数値となる
- 燃費が悪い最大の原因は4.0L V6という大排気量エンジンである
- 2トン近い車体重量と角張ったボディ形状も燃費悪化の要因だ
- 街乗りでの実燃費は5 km/Lから6 km/L台になることも多い
- 高速道路では8 km/Lから10 km/L近くまで伸びることもある
- 同車格の本格クロカン車の中では燃費性能は平均的だといえる
- ランドクルーザープラドのディーゼルモデルは燃費面で有利である
- 年間維持費の総額は約53万円に達し燃料代が大きな割合を占める
- エコドライブを心がけ急加速を避けることで燃費の改善が期待できる
- 素早く加速してトップギアでの巡航時間を増やす運転方法が有効だ
- タイヤの空気圧チェックやオイル交換などの定期的なメンテナンスは不可欠だ
- 燃費以外の魅力として圧倒的な悪路走破性と唯一無二のデザインが評価されている



