中古車サイトでレクサスESを見比べていると、「同じES300hなのに顔つきが違う」「2021年式なのに前期と後期が混在している」「AXZH11なら後期と考えていいの?」と迷いますよね。しかも、年式が新しければすべての装備が新しいとは限りません。ここがES選びのややこしいところです。
先に結論をお伝えすると、この記事で比較するのは、2018年10月に日本へ導入された7代目ES300hの前期型と、2021年8月26日のマイナーチェンジ後にあたる後期型です。2026年6月には8代目となる新型ESが発売されているため、7代目を「現行型」と呼ぶのは正確ではなくなりました。中古車市場で流通量の多い7代目ESを検討しているあなたに向けた比較だと考えてください。
前期と後期の主な違いは、フロントグリル、ヘッドライト、ホイール、タッチディスプレイ、内装加飾、走行性能、安全装備の7点です。ただし、リチウムイオンバッテリーとApple CarPlayは、マイナーチェンジ前の2020年8月に先行採用されています。そのため、「前期にはCarPlayがない」「AXZH11なら後期」という単純な分け方はできません。
この記事では、写真や中古車情報から見分ける方法だけでなく、装備変更が普段の運転にどう影響するのか、前期と後期のどちらを選ぶと後悔しにくいのかまで整理します。元トヨタ自動車の内装設計部門にいた私の視点から、カタログ上の違いだけでは見落としやすい「毎日触れる部分」も丁寧に見ていきますね。
7代目レクサスESの前期・後期を見分ける方法、2021年8月に変わった7つのポイント、2020年・2022年の年次改良との違い、version LとF SPORTの選び方、中古車で確認したい装備と車両状態がわかります。
レクサスESの前期後期の違い7点を早見表で比較

まずは、2021年8月のマイナーチェンジで変わったポイントを一覧で確認しましょう。後期型はボディ全体を大きく変えたモデルではありません。ESらしい流麗なシルエットは残しながら、フロントフェイス、操作性、足回り、安全装備を磨き込んだ改良です。
| 比較ポイント | 前期型 | 後期型 | 見分けやすさ |
|---|---|---|---|
| 1. フロントグリル | 横方向の流れを感じるフィン形状 | 縦基調のL字ユニットを組み合わせた意匠 | 見分けやすい |
| 2. ヘッドライト | 前期型のランプ意匠 | 薄型化し、3眼はブレードスキャン式AHSを採用 | 見分けやすい |
| 3. ホイール・ボディカラー | 前期型のホイール意匠 | 17・18・19インチの意匠を変更。新色も追加 | グレード確認が必要 |
| 4. ディスプレイ・内装 | 画面は非タッチ。リモートタッチで操作 | 画面を約100mm手前へ移し、タッチ操作に対応 | 車内で見分けやすい |
| 5. 走行性能・ブレーキ | 改良前のブレースと制御 | リヤ周りの剛性、ブレーキ操作性などを改善 | 外観では判別不可 |
| 6. F SPORT専用装備 | 従来型AVSと専用意匠 | 新型AVS、黒色ホイール、オレンジキャリパーを設定 | 装備表の確認が必要 |
| 7. 安全装備 | 改良前のLexus Safety System + | 交差点対応、緊急時操舵支援など機能を拡充 | 外観では判別不可 |

ぱっと見で判断するなら、まずグリルとヘッドライトを確認。購入候補になったら、生産時期と装備表まで確認する。この二段階で見れば間違いにくいですよ。
前期型と後期型の年式・型式を正しく見分ける方法
前期は2018年10月〜2021年7月、後期は2021年8月〜2026年5月
7代目レクサスES300hは2018年10月24日に日本で発売されました。その後、2021年8月26日にマイナーチェンジを実施。中古車選びでは、この改良前を前期型、改良後を後期型と呼ぶのが一般的です。
さらに2022年7月にも、マルチメディアや予防安全装備を中心とした一部改良が行われています。そして2026年6月には8代目ESへフルモデルチェンジしました。つまり、2026年時点では「ESの前期・後期」というだけでは、7代目の話なのか、8代目まで含めた話なのか曖昧になりやすいんです。
| 区分 | 生産・発売時期の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 7代目前期・初期 | 2018年10月〜2020年7月 | AXZH10。ニッケル水素電池、非タッチディスプレイ |
| 7代目前期・改良型 | 2020年8月〜2021年7月 | AXZH11。リチウムイオン電池、CarPlay・Android Auto対応 |
| 7代目後期・前半 | 2021年8月〜2022年6月 | 外装変更、タッチディスプレイ、走行性能・安全装備を改善 |
| 7代目後期・後半 | 2022年7月〜2026年5月 | 新マルチメディア、コネクティッドナビ、無線CarPlayなどを採用 |
| 8代目 | 2026年6月〜 | HEVとBEVを展開する全面刷新モデル。本記事の比較対象外 |
AXZH11だけでは前期・後期を判別できない
ここはとても大事です。元の情報では「前期型がAXZH10、後期型がAXZH11」と説明されることがありますが、これは正確ではありません。
AXZH11は、駆動用バッテリーがリチウムイオン電池へ変更された2020年8月の一部改良から採用されています。したがって、2020年8月から2021年7月までの車両は、型式がAXZH11でも外装はマイナーチェンジ前です。
AXZH10なら2018年10月〜2020年7月の前期型と判断できます。一方、AXZH11は2020年8月以降の前期型と、2021年8月以降の後期型の両方に使われています。AXZH11を見つけたら、グリル、ヘッドライト、生産時期を追加確認してください。
中古車情報では登録年より生産時期と現車写真を確認する
2021年式のESでは、前期型と後期型が混在します。さらに、改良前に生産された車両が改良後に新規登録されるケースもあるため、初度登録年月だけで100%判断するのは危険です。
中古車販売店には、「2021年8月以降の後期型ですか」と聞くだけでなく、生産年月、フロントの現車写真、ディスプレイのタッチ対応、装備表を確認してもらいましょう。レクサス認定中古車のカタログページでも、登録時期と生産時期が一致しない場合があると案内されています。
- 車検証で初度登録年月と型式を確認する
- フロントグリルとヘッドライトの写真を確認する
- ナビ画面がタッチ操作に対応しているか確認する
- レクサスCPOの年代別カタログと装備表を照合する
- 判断できない場合は車台番号を販売店へ伝えて確認してもらう
写真でわかるレクサスES前期後期の外装の違い
違い1:フロントグリルは後期型ほど立体的
前期型と後期型を正面から見比べたとき、最も判別しやすいのがスピンドルグリルです。前期型は横方向の流れを感じるシャープなフィン形状で、ワイド感と落ち着きを強調しています。
後期型は、縦基調のL字ユニットを組み合わせたメッシュパターンへ変更されました。L字が連続して流れるような造形になり、同じスピンドルグリルでも奥行きと押し出し感が増しています。
写真を見るときは、グリルの外枠だけでなく内側の模様に注目してください。撮影角度やボディカラーが違っても、内部のパターンなら比較しやすいですよ。
F SPORTは前期・後期ともメッシュタイプなので、標準仕様より判別が難しくなります。その場合は、ヘッドライトとホイールもセットで確認しましょう。フロントグリルだけで即断しないことがポイントです。
違い2:ヘッドライトは薄型化し、3眼にブレードスキャン式AHSを採用
後期型ではヘッドライトの意匠も変更されました。単眼タイプには新しい小型ユニットを採用。3眼タイプは薄型ランプユニットとなり、より鋭く現代的な表情になっています。
機能面では、後期型の3眼ランプにブレードスキャン式アダプティブハイビームシステムが採用されました。AHSは、先行車や対向車がいる部分を細かく遮光しながら、見える範囲を広げるための装備です。
ただし、AHSがあれば事故を防げるという意味ではありません。天候、道路状況、対象物の位置などによって検知や制御には限界があります。夜間走行の支援装備としては魅力的ですが、ドライバー自身の確認が前提です。
前期型の3眼ヘッドライトで採用されていたシーケンシャル式のフロントターンシグナルは、後期型では細身の非シーケンシャル式へ変わっています。流れるウインカーが好きなら前期型、薄くシャープな表情が好みなら後期型というように、ここは機能だけでなく好みも分かれますね。
ベースグレードとversion L、F SPORTでは標準装備が異なる場合があります。中古車の写真に3眼ライトが写っていても、それだけでグレードや全装備を判断せず、主要装備一覧と現車を照合してください。
違い3:アルミホイールとボディカラーも刷新
後期型ではホイールの意匠も見直されています。標準仕様の17インチは、スポーク端部を太くして切削光輝加工を目立たせたデザインへ変更。メーカーオプションの18インチは、切削光輝とダークグレーメタリック塗装を組み合わせた多軸スポークになりました。
F SPORT専用の19インチホイールには、フロントグリルと調和する艶のある黒色を採用。後期F SPORTは足元がより引き締まり、標準仕様との差がわかりやすくなっています。
ボディカラーには、後期型からソニックイリジウムとソニッククロムが追加されました。光の当たり方によって陰影や金属感が変わりやすく、ESの長いボディラインをきれいに見せてくれる色です。
ただし、中古車では社外ホイールや別年式の純正ホイールへ交換されている場合があります。ホイールだけで前期・後期を見分けるのは避け、グリルとヘッドライトを優先してください。
レクサスES前期後期の内装・操作性の違い

違い4:後期型は12.3インチ画面をタッチ操作できる
後期型の内装で、日常的な使い勝手に最も大きく影響するのがタッチディスプレイです。前期型は画面がダッシュボードの奥にあり、センターコンソールのリモートタッチパッドを使って操作します。
リモートタッチには、腕を大きく伸ばさず操作できるメリットがあります。一方で、画面上の小さなボタンへカーソルを合わせる操作には慣れが必要です。スマートフォンのように画面へ直接触れたい人には、少しまどろっこしく感じるかもしれません。
2021年8月改良の後期型では、ディスプレイを約100mm手前へ移動し、運転席側へ約5度傾けました。画面にはガラス素材を採用し、直接タッチできるようになっています。
この変更は単に「タッチ対応になった」だけではありません。画面を手前へ移すと視線移動や手の届き方が変わるため、インストルメントパネルとの位置関係も含めて調整する必要があります。内装設計の視点で見ると、既存レイアウトを活かしながら操作系を更新した、実用性の高い変更だと感じます。

ナビの操作感は短い試乗でも確認できます。目的地検索、地図の拡大縮小、オーディオ切り替えを実際に試すと、前期と後期の相性がわかりやすいですよ。
2021年後期と2022年7月以降でもマルチメディアが異なる
中古車選びでもう一段注意したいのが、後期型の中にも違いがあることです。2022年7月の一部改良では、マルチメディアシステムが再び刷新されました。
2022年7月以降は、コネクティッドナビ、音声起動に対応した音声認識、OTAソフトウェアアップデートなどを採用。Apple CarPlayは、それまでのUSB接続に加えてWi-Fiによる無線接続へ対応しました。
| 時期 | 画面操作 | スマートフォン連携 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 2018年10月〜2020年7月 | リモートタッチ | CarPlay・Android Auto非対応 | 7代目初期仕様 |
| 2020年8月〜2021年7月 | リモートタッチ | 有線CarPlay・Android Auto対応 | 電池とマルチメディアを改良 |
| 2021年8月〜2022年6月 | タッチ操作対応 | 有線CarPlay・Android Auto対応 | 画面を手前へ移動 |
| 2022年7月〜2026年5月 | 新タッチディスプレイ | 無線CarPlay、有線Android Autoを設定 | 新マルチメディアとコネクティッドナビ |
内装加飾とカラーは後期型の落ち着きが魅力
後期型では、ウォールナットのオーナメント加飾に墨ブラックとダークブラウンを採用。ヘアライン模様には、レーザーで一本ずつ彫る加工方法が使われています。内装色にはヘーゼルと、新開発のモーヴが追加されました。
写真では加飾の色味に目が行きますが、実車では光の反射、表面の触感、隣り合う部品との色差まで確認したいところです。高級車の内装は、一つの部品だけが豪華でも全体の質感はまとまりません。木目、金属調加飾、ソフトパッド、スイッチの光沢が自然につながっているかを見ると、ESの作り込みがわかりやすいですよ。
ウインドウスイッチ周辺の見え方も、展示車や中古車で前後を見比べたい部分です。ただし、写真の露出や販売店のコーティングで光沢感が変わるため、「後期だから必ず好み」と決めつけず、実際に触れて判断するのがおすすめです。
走行性能・F SPORT・安全装備の違い
違い5:後期型はリヤ剛性とブレーキ操作性を改善
2021年8月の改良は、見た目だけの変更ではありません。後期型では、リヤサスペンションメンバーブレースを1枚板から2枚の板を組み合わせた構造へ変更し、ねじりや曲げに対する剛性を高めています。
狙いは、乗り心地を保ちながら、レーンチェンジなどで車体がより素直に反応するようにすることです。前期型のESも静粛性と快適性を重視したセダンですが、後期型ではステアリング操作に対する応答の一体感をさらに磨いています。
ブレーキも、電子制御ブレーキシステムの制御定数、ペダルパッド形状、リンク部分のブッシュ取り付け方法を見直しました。カタログの出力値には表れにくいものの、停車直前の微調整や街中での扱いやすさに関係する変更です。
ただし、中古車ではタイヤの銘柄、空気圧、摩耗状態、アライメントによって乗り味が大きく変わります。前期と後期を試乗比較するなら、できるだけタイヤの状態が近い車両を選ばないと、本来の差を判断しにくくなります。
違い6:後期F SPORTは新型AVSとオレンジキャリパーを設定
後期型のF SPORTでは、新型アクチュエーターを使ったリニアソレノイド式AVSを採用しました。AVSはショックアブソーバーの減衰力を走行状況に応じて制御し、快適性と操舵応答性の両立を狙う電子制御サスペンションです。
後期型は減衰力の可変幅を広げ、穏やかに走る場面では上質さを、ステアリングを切った場面では安定感を引き出しやすくしています。F SPORTだから常に硬いというより、走行状況に応じて性格を変えられる点が魅力です。
外観では、艶のある黒色の19インチホイールに加え、日本向け仕様としてLEXUSロゴ入りのオレンジ塗装ブレーキキャリパーが設定されました。ホイールの隙間から見えるため、後期F SPORTらしさを楽しめる装備です。
オレンジ塗装ブレーキキャリパーはF SPORTに設定されたメーカーオプションです。後期F SPORTでも未装着車があります。中古車では写真だけでなく、装備欄と現車の左右4輪を確認してください。純正装備か、後から塗装されたものかも販売店へ確認すると安心です。
違い7:後期型はLexus Safety System +の対応範囲を拡大
後期型では、単眼カメラとミリ波レーダーの性能を高め、Lexus Safety System +の機能を拡充しています。
- 交差点右折時の対向直進車を検知対象へ追加
- 右左折時に前方から来る横断歩行者への対応を追加
- ドライバーの操舵をきっかけに支援する緊急時操舵支援を追加
- 低速時加速抑制を追加
- レーントレーシングアシストの車線認識性能を向上
- レーダークルーズコントロールにカーブ速度抑制機能を採用
- ドライバー異常時対応システムを採用
さらに、デジタルアウターミラーとデジタルインナーミラーのカメラも更新され、明暗が混在する場面のノイズやLEDライトのちらつきを抑える改良が行われました。
安全装備は名称が同じでも、年式によって検知対象や制御内容が異なることがあります。「Lexus Safety System +付き」とだけ書かれた中古車情報では不十分です。何年式のシステムなのか、欲しい機能が含まれているかまで確認しましょう。
リチウムイオン電池とCarPlayは前期後期の違いではない
リチウムイオン電池は2020年8月から採用
7代目ES300hは、2.5L直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車です。2018年10月発売の初期型はニッケル水素電池を採用していましたが、2020年8月の一部改良でリチウムイオン電池へ変更されました。
この変更に伴い、WLTCモード燃費は20.6km/Lから22.3km/Lへ向上しています。つまり、2020年8月から2021年7月までの車両は、外装上は前期型でもリチウムイオン電池です。
燃費と購入価格のバランスを重視するなら、この「前期型の後半」は見逃せません。後期型の外観やタッチ操作にはこだわらないものの、初期型より新しい電池仕様とスマートフォン連携が欲しい人には、かなり合理的な選択肢です。
ニッケル水素とリチウムイオンにはそれぞれ特性があります。中古車では電池方式だけでなく、年式、走行距離、整備履歴、警告灯の有無、保証内容をまとめて確認することが大切です。「リチウムイオンなら必ず長持ち」とは断定できません。
Apple CarPlayも2020年8月から利用できる
Apple CarPlayとAndroid Autoも、2020年8月の一部改良で対応しました。当初はリモートタッチや音声で操作する方式です。したがって、「前期型はすべてCarPlay非対応」という説明も正確ではありません。
ナビはスマートフォンの地図アプリを中心に使いたいけれど、タッチ操作には強くこだわらない。そんなあなたなら、2020年8月以降の前期型で十分に満足できる可能性があります。
反対に、画面へ直接触れたいなら2021年8月以降、CarPlayを無線接続したいなら2022年7月以降が候補です。中古車選びでは「CarPlay対応」という一言だけでなく、有線か無線か、タッチ操作できるかまで確認してください。
中古のレクサスESは前期と後期のどちらが買いか

結論:価格優先なら前期後半、利便性優先なら2022年7月以降
コストパフォーマンスを重視するなら、私がまず比較対象に入れたいのは2020年8月〜2021年7月の前期型です。外観は前期のままですが、リチウムイオン電池、22.3km/LのWLTCモード燃費、Apple CarPlay、Android Autoを備えています。
一方、ナビやスマートフォン連携を日常的に使うなら、2022年7月以降の後期型がわかりやすい選択です。タッチ操作に加えて新マルチメディアと無線CarPlayへ対応しており、毎日感じる利便性の差が大きいからです。
2021年8月〜2022年6月の後期型は、外装、走行性能、安全装備の改良を受けつつ、2022年型より価格を抑えられる可能性がある中間的な存在です。欲しい機能と価格が合えば、ここも十分に狙い目になります。
| 重視すること | 候補にしたい年式 | 選ぶ理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 購入価格を抑える | 2018年10月〜2020年7月 | 初期型で価格を抑えやすい | CarPlay非対応、電池・整備状態を確認 |
| コスパ重視 | 2020年8月〜2021年7月 | 前期の価格と改良後装備を両立 | 画面はタッチ非対応 |
| 外観と安全装備重視 | 2021年8月〜2022年6月 | 後期デザインと走行・安全性能の改良 | 2022年型とはマルチメディアが異なる |
| 日常の操作性重視 | 2022年7月〜2026年5月 | 新マルチメディアと無線CarPlay | 購入価格は高くなりやすい |
中古車相場は価格帯より同条件の総支払額で比べる
中古車価格は、年式だけでなく、グレード、走行距離、修復歴、ボディカラー、メーカーオプション、保証、販売形態で大きく変わります。新型ESが発売された2026年以降は、7代目の流通価格が動く可能性もあります。
そのため、「前期は何万円、後期は何万円」と固定した相場を断定するより、同じ時期に同条件の車両を並べたほうが実用的です。
- 同じグレードで比較する
- 走行距離の差を1万km程度にそろえる
- 車両本体価格ではなく支払総額を見る
- タイヤ、車検、保証、整備費用も含めて比較する
- デジタルミラーやパノラミックビューモニターなどの装備差を確認する
執筆時点の価格を確認するなら、レクサス認定中古車のES検索や大手中古車情報サイトで、前期・後期を同時に検索してみてください。掲載車両は入れ替わるため、気になる車両は保存し、数週間の動きも見ておくと相場観をつかみやすいですよ。
リセール率だけで後期型を選ばない
一般に、年式が新しく装備の充実した後期型は、中古車として売却するときも評価されやすい傾向があります。ただし、「後期だから必ず高いリセール率になる」とは言えません。
売却価格は、保有年数、走行距離、事故歴、内外装の状態、色、グレード、市場の需要で変わります。後期型を高く買い、その価格差を売却時に回収できなければ、トータルコストでは前期型のほうが有利になることもあります。
短期間で乗り換えるなら後期型の査定傾向を確認し、長く乗るなら購入時の価格差を重視する。これくらいシンプルに考えたほうが、根拠の曖昧なリセール率に振り回されません。
version LとF SPORTの違いから選ぶ
後席の快適性と内装の上質さならversion L
version Lは、ESの魅力である後席空間と上質さを重視するグレードです。セミアニリン本革シート、後席電動リクライニング、リヤコントロールパネルなど、同乗者が長時間くつろぐための装備が充実しています。
家族や取引先を後席に乗せる機会が多い人、柔らかな乗り味や落ち着いた内装を重視する人にはversion Lが合いやすいでしょう。一方で、上級装備が増えるぶん、中古車価格も高くなりがちです。ほとんど一人で運転するなら、使わない後席装備へ予算をかける必要があるかは考えたいところです。
運転感覚とスポーティな外観ならF SPORT
F SPORTは、専用グリル、19インチホイール、スポーツシート、NAVI・AI-AVSなどを備えます。自分で運転する時間を重視し、ESの快適性にもう少し引き締まった反応を求める人向けです。
ただし、19インチタイヤは17インチや18インチより交換費用が高くなりやすく、路面によっては硬さも感じやすくなります。見た目だけで選ばず、荒れた路面や段差も含むコースで試乗してください。
上級グレードより年式を優先したほうがよい人もいる
前期version Lと後期ベースグレードが近い価格で並ぶと、迷いますよね。装備の豪華さなら前期version L、タッチ操作や安全装備の新しさなら後期ベースグレードが優位です。
判断するときは、「あったらうれしい装備」と「毎日使う装備」を分けてみてください。後席電動リクライニングを年に数回しか使わない一方、ナビは毎日触るのであれば、後期ベースグレードのほうが満足しやすいかもしれません。逆に、送迎や長距離移動で後席を頻繁に使うなら、前期version Lの価値は十分にあります。
中古車の現車確認で失敗しないチェックポイント
前期・後期の違いがわかったら、最後は個体の状態を確認します。中古車は、年式が新しいだけで状態が良いとは限りません。整備されてきた前期型のほうが、扱いの荒い後期型より安心して乗れる場合もあります。
- 整備記録簿が残っているか
- ハイブリッドシステムの警告履歴がないか
- タイヤ4本の製造年、残り溝、偏摩耗を確認する
- 低速時や停車直前のブレーキが不自然でないか
- ナビ、タッチパネル、リモートタッチ、USB端子を操作する
- デジタルアウターミラーの画質と見え方を昼夜で確認する
- シート、ステアリング、スイッチなど使用頻度の高い部分の摩耗を見る
- トランクや後席の電動装備を一つずつ動かす
- 修復歴だけでなく、板金塗装やホイール補修の有無も聞く
ESは全長4,975mm、全幅1,865mmあるため、自宅の駐車場やよく使う立体駐車場との相性も確認してください。レクサス各車のサイズ感を比べたい場合は、レクサスの大きさ順を駐車場・室内・荷室まで比較した記事も参考になります。
また、ESとカムリを同じプラットフォームの似たセダンだと考えている場合は、レクサスESとカムリは同じTNGAでも中身が違う理由も読んでみてください。価格差をどこに感じるべきか、車格や内装、静粛性を判断しやすくなりますよ。
レクサスESの前期後期に関するFAQ
まとめ|写真だけでなく2020年・2021年・2022年の改良を分けて選ぼう
7代目レクサスESの前期と後期を外観から見分けるなら、フロントグリルとヘッドライトが最もわかりやすいポイントです。後期型は、縦基調のL字ユニットを組み合わせたグリルと、薄型化されたヘッドライトによって、より立体的でシャープな表情になっています。
内側では、タッチディスプレイ、リヤ周りの剛性、ブレーキ操作性、F SPORTの新型AVS、Lexus Safety System +の機能拡充が大きな違いです。見た目が似ていても、毎日の操作性と運転支援にはしっかり差があります。
一方で、リチウムイオン電池とApple CarPlayは2020年8月から採用されています。AXZH11は前期と後期の両方にあるため、型式だけで前期・後期を判断しないことが、中古車選びで最も重要な注意点です。
購入価格を抑えたいなら初期前期、価格と装備のバランスなら2020年8月以降の前期、後期デザインと安全装備なら2021年8月以降、ナビとスマートフォン連携の使いやすさまで求めるなら2022年7月以降を比較してください。
前期型にも、ESらしい静粛性、ゆったりした後席、しっとりした乗り心地という本質的な魅力があります。タッチ操作や最新の安全装備を必要としないなら、状態のよい前期型を選ぶのも賢い判断です。反対に、ナビを頻繁に使い、夜間走行や長距離移動が多いなら、後期型の利便性と運転支援へ予算をかける意味があります。
次に取るべき行動は、候補を「2020年8月以前」「2020年8月〜2021年7月」「2021年8月〜2022年6月」「2022年7月以降」の4つに分けることです。そのうえで、同じグレードと走行距離の車両を並べ、支払総額と欲しい装備を比較してください。最後は必ず現車を見て、ナビ操作、乗り心地、タイヤ、整備記録まで確認しましょう。
ほかのレクサスでもマイナーチェンジ前後の考え方を知りたい方は、レクサスRXの前期と後期の違いを比較した記事も参考になります。モデルが違っても、「年式だけで決めず、改良時期と装備を分けて確認する」という基本は同じです。
仕様の根拠は、レクサス公式の2020年8月一部改良、2021年8月マイナーチェンジ、2022年7月一部改良で確認できます。中古車は個体ごとに装備が異なるため、最終的な仕様は販売店と現車で確認してください。


