レクサスNXの残価設定型クレジットの基本的な仕組みやメリット・デメリット

レクサスNXの残価設定型クレジットの基本的な仕組みやメリット・デメリット SUV

レクサスNXの残価設定について調べているあなたへ。憧れのレクサスNXに乗りたいけれど、まとまった資金がなくて諦めていないだろうか。そんな方にとって、レクサスNXの残価設定型クレジットは、月々の支払いを抑えながら高級車を所有できる魅力的な方法だ。

本記事では、レクサスNXの残価設定を利用する際の基本的な仕組みから、そのメリット・デメリット、さらには金利や走行距離制限といった契約時の注意点や失敗しやすいポイントまで、詳しく解説していく。NXのリセールバリューや最適な残価率、具体的な支払いシミュレーションを通して、あなたに合った賢いレクサスNXの購入方法を見つける手助けをする。

これを読めば、レクサスNXの残価設定を最大限に活用し、後悔なくカーライフを楽しむための知識が身につくだろう。

この記事のポイント
  • レクサスNXの残価設定型クレジットの基本的な仕組みやメリット・デメリット
  • 残価設定契約における金利、走行距離制限、カスタマイズなど主要な注意点
  • レクサスNXのリセールバリューを高めるグレードやオプション、ボディカラー
  • 具体的な支払いシミュレーション例と賢い購入方法の検討ポイント

レクサスNX残価設定の基本を知る

レクサスNX残価設定の基本を知る
インデックス
  • 残クレの仕組みを理解する
  • 月々の支払い負担を軽減できる理由
  • NX残価率の年式別傾向
  • 高リセールグレードと色の選び方
  • リセールを上げるオプション5選

残クレの仕組みを理解する

レクサスNXの残価設定型クレジットは、「スマートバリュープラン」というレクサス独自のローン商品だ。この仕組みは、車両本体価格の一部をあらかじめ「残価」として最終回に据え置くことで、月々の支払い負担を軽減する点が最大の特徴になる。具体的には、車両価格からこの据え置き額を差し引いた金額がローンの対象となり、この残りの金額を分割して支払うことになる。たとえば、500万円の車で3年後の残価を250万円に設定した場合、実際にローンを組むのは250万円の部分のみとなるため、毎月の支払いが大幅に抑えられるわけだ。

このプランの契約期間は、1年から5年まで柔軟に選べる点が、他の多くのメーカーが3年からの設定が多い中、レクサスならではの利点と言える。ただし、契約期間が短くなればなるほど、月々に支払う金額は増える。反対に、期間が長くなれば月々の負担は軽くなるが、総支払額が増える可能性もあるので、自身のライフスタイルや経済状況に合わせて慎重に選択したい。

契約が終了する際には、主に三つの選択肢が用意されている。一つは、そのまま車両を販売店に返却する方法だ。二つ目は、今の車を下取りに出し、新しいレクサス車に乗り換える方法。この場合、乗り換えられるのは同じメーカーの車種に限られる点に留意しよう。そして三つ目は、据え置かれた残価を一括で支払うか、あるいは再度ローンを組むことで、その車を買い取る方法になる。

一般的なカーローンとの違いは、金利と総支払い額にある。残価設定型クレジットの金利は、通常のカーローン(銀行ローンなど)と比べて高めに設定される傾向がある。しかし、月々の支払い額が抑えられるため、予算を考慮しつつも、よりグレードの高いレクサスNXを選ぶ選択肢が広がる可能性があるだろう。カーリースとは異なり、車両の所有権は原則としてディーラー(トヨタファイナンス)にあり、自賠責保険料や自動車税などの諸費用は月々の支払いには含まれない点も覚えておきたい。トヨタファイナンスは、レクサス車の購入者を対象とした金融サービス「レクサスファイナンシャルサービス」を提供しているため、詳細な情報はトヨタファイナンスの公式サイトでも確認できる。

月々の支払い負担を軽減できる理由

レクサスNXを検討する際、残価設定型クレジットが魅力的な選択肢となるのは、月々の支払い負担を大幅に軽減できるという明確な利点があるからだ。この仕組みにより、多くの人がレクサスのような高価格帯の車にも手が届きやすくなっているのが実情である。

具体的に、なぜ月々の支払いが少なくなるのか。これは、車両本体価格の一部を契約満了時の「残価」として据え置き、その残価を除いた金額を分割して支払う形を取るためだ。一般的なカーローンでは車両価格の全額に対してローンを組む必要があるため、毎月の返済額は必然的に高くなる。一方、残価設定型クレジットでは、最初に大きな金額を据え置くことで、月々の元金返済額が圧縮され、結果として毎月の支払額が軽減されるというわけだ。

例えば、人気のレクサスNX350h Fスポーツ(乗り出し価格の目安約700万円)を例にシミュレーションを見てみよう。もし頭金なしで3年間の残価設定型クレジットを利用した場合、月々の支払いは約11万円程度になる。この金額は、一見すると高額に見えるかもしれない。しかし、頭金を150万円用意すると月々約6万1000円、さらに頭金を200万円に増やすと月々約4万5000円まで支払いを抑えられる。このように、頭金の額を調整することで、月々の支払額を現実的な範囲に収めることが可能だ。これは、700万円クラスの車が月々4万円台で乗れる「魔法のような仕組み」と表現されることもある。

また、月々の支払い負担が軽減されることで、手元にまとまった資金を残せるというメリットもある。浮いた資金を投資や貯蓄、他のローン返済に充てるなど、個人のライフプランに合わせて資金を有効活用できるのだ。住宅ローンや教育費など、他にも大きな固定支出がある家庭にとって、車の支払いを一定額に抑えられることは、家計管理の面でも大きな安心感につながるだろう。

NX残価率の年式別傾向

レクサスNXのリセールバリュー、つまり中古車として売却する際の価値は、年式によって大きく変動する傾向がある。これは、時間が経過するにつれて車の価値が自然と下がるためだが、NXの場合もこの傾向は顕著に現れる。リセール率(残価率)とは、新車価格に対する中古車価格の比率を示すものだ。

具体的な年式別の平均リセール率を見てみよう。ソースの情報によると、レクサスNXの残価率は、新車から1年から3年落ちまでの期間は良好な水準を保つとされる。例えば、3年落ちのモデルでは平均残価率が57.8%から85.7%の範囲となる。特にNX350 Fスポーツのような人気のグレードは、3年落ちで平均81.85%という高い残価率を示すこともある。この時期は、新車に近い状態でありながら、新車価格よりも手頃な価格で購入できるため、中古車市場での需要も高い水準で推移する。

しかし、年数が経過するにつれて、残価率は徐々に下落する。5年落ちでは平均41.0%から82.0%の範囲、7年落ちになると平均25.2%から58.7%まで下がる。そして、10年落ちのモデルでは、平均残価率が17.2%から50.1%と、大きく価値が下がる傾向が見られる。これは、車の消耗が進み、新しいモデルが登場することで旧型の価値が相対的に下がるためだ。

グレードによってもリセール率には差が出る。ソースのデータからは、NX350 Fスポーツが3年落ち、5年落ちで最も高い残価率を記録している。一方で、NX450h+ バージョンLやNX300 特別仕様車 スパイス&シックのようなグレードは、同じ年式でも相対的に残価率が低くなる傾向がある。

注目すべきは、ハイブリッドモデルのリセール率に関する情報だ。以前はハイブリッドのリセール率は悪いという見方があったが, 最新の市場動向では現行型のハイブリッド車の方がリセールが高い傾向にある。これは、昨今の環境意識の高まりや燃料費の高騰により、燃費性能に優れたハイブリッド車への需要が増しているためだと考えられる。レクサスNXは輸出需要も存在し、「底値支え型~中輸出」に分類されるが、輸出市場の状況も今後のリセールに影響を与える可能性があることを理解しておくべきだ。

高リセールグレードと色の選び方

レクサスNXのリセールバリューを最大化し、将来的に高く売却するためには、購入時のグレードとボディカラーの選択が非常に重要になる。これらの要素は、車の人気や中古車市場での需要に直結するため、購入時には慎重な検討が求められるだろう。

まず、リセールバリューが高いグレードとして、ソースでは明確に「NX350 Fスポーツ」が挙げられている。このグレードは、3年落ちや5年落ちのモデルにおいて、他のグレードと比較して高い残価率を維持している実績がある。Fスポーツはスポーティな内外装デザインや専用装備が特徴で、レクサスNXの中でも特に人気が高い。そのため、中古車市場でも常に高い需要があり、それが高リセールバリューにつながっていると考えられる。もし将来的にNXの売却を考えているならば、このグレードの選択は賢明な判断となるだろう。

次に、ボディカラーの選び方だ。リセールバリューが高い色として、「ソニッククォーツ(ホワイト系)」と「ブラック(黒)」の二色が挙げられる。これらの色は、性別や年代を問わず幅広い層に人気があり、中古車市場でも非常に需要が高い。定番色であるため、買い手が見つかりやすく、結果として高額での売却につながりやすいのだ。もちろん、自分の好きな色を選ぶことも大切だが、リセールを意識するならば、これらの人気色を選ぶのが望ましい。

一方で、リセールを重視しないのであれば、自分の個性を表現できるような珍しい色や、特定のニーズに特化したグレードを選ぶのも良いだろう。しかし、その場合は将来の売却時に市場価値が期待よりも低くなる可能性があることを理解しておく必要がある。レクサスNXは全体的にリセールバリューが高い車種だが、その中でも特に高額査定を狙うなら、グレードは「NX350 Fスポーツ」、色は「ソニッククォーツ」または「ブラック」を選ぶことを強くおすすめする。

リセールを上げるオプション5選

レクサスNXのリセールバリューを向上させるためには、適切なオプション選びが不可欠だ。新車購入時に装着するオプションの中には、中古車として売却する際にその価値を大きく高めるものがある。特に、後付けが難しいメーカーオプションや人気の純正エアロパーツは、リセールに与える影響が大きいとされる。中古車市場では、これらの装備が揃っている車両は高く評価され、買い手からの需要も高まるためだ。

ソースの情報に基づくと、レクサスNXのリセールを上げてくれるオプションとして以下の5点が挙げられている。

  1. パノラマルーフ: 開放感を演出し、車内空間を広々と感じさせる人気のオプションだ。特に高級車において、この装備は需要が高く、中古車でもプラス査定につながりやすい。
  2. ムーンルーフ: パノラマルーフと同様に、車内を明るく開放的にする効果がある。天気の良い日にはサンルーフを開けてドライブを楽しめるため、多くの購入希望者に喜ばれる。
  3. パノラミックビューモニター: 車を上空から見下ろしているかのような映像で、駐車時や狭い場所での取り回しをサポートする安全装備だ。運転の苦手な人や、より安全性を求める人にとって非常に魅力的な機能であり、リセールに貢献する。
  4. デジタルインナーミラー: 後方の視界をクリアにするためのカメラ映像を映し出すミラーで、荷物が多い時や後席に人が乗っている時でも視界を妨げない。先進技術として評価が高く、これもリセールを押し上げる要因となる。
  5. モデリスタ・TRDエアロ: レクサスの純正カスタムパーツブランドであるモデリスタやTRDのエアロパーツは、車両の外観をよりスタイリッシュで個性的に演出する。これらのパーツは純正品であるため品質も高く、中古車市場でも非常に人気があり、装着されていると高額査定の対象となることが多い。

これらのオプションは、新車時にしか選択できないものや、後付けすると高額な費用がかかるものばかりだ。そのため、中古車として購入する側から見れば、最初から装備されている車両は魅力的に映る。リセールバリューを意識してNXを購入するならば、これらのオプションを積極的に検討し、装着しておくことを強くおすすめする。これにより、将来の売却時により高い価値でNXを手放せる可能性が高まるだろう。

レクサスNX残価設定で後悔しない秘訣

レクサスNX残価設定で後悔しない秘訣
インデックス
  • 残クレのデメリットと金利の比較
  • 走行距離制限による追加費用の罠
  • 返却時査定基準の厳格な実態
  • 他の購入方法との比較検討
  • シミュレーションの活用と注意点
  • 残クレで損しやすい車種とその特徴
  • レクサスNXの残価設定とリセールに関する総括

残クレのデメリットと金利の比較

レクサスNXを残価設定型クレジット(残クレ)で購入する際には、多くのメリットがある一方で、無視できないデメリットや注意点も存在する。特に、金利の高さは残クレの大きなデメリットの一つとして挙げられる。

レクサスで残クレを利用する場合、基本となる金利は4.4%に設定されていることが多い。この金利は、一般的な銀行ローンと比較するとかなり高い水準にあると言えるだろう。例えば、銀行ローンでは1%台の低金利で借り入れができる金融機関も少なくない。この金利差は、支払い総額に大きな影響を与える。残クレでは、月々の支払額を抑えるために車両価格の一部を残価として据え置くが、この据え置かれた残価に対しても金利が発生する仕組みになっているのだ。そのため、結果として総支払額が高額になるケースが多い。

具体例を挙げて考えてみよう。仮に700万円のレクサスNXを3年間、頭金なしで残クレで購入した場合、月々の支払いは約11万円となるが、3年間の金利だけで約60万円が追加で発生する。一方、同じ700万円の車を銀行ローンで5年間の返済期間、1.99%の金利で組んだ場合、総額の金利は約40万円に抑えられる。返済期間が5年と長くなっているにもかかわらず、金利の総額が残クレよりも低くなることから、金利が支払い総額に与える影響は非常に大きいことがわかるだろう。

このように、月々の支払額だけを見て残クレを選択してしまうと、最終的な総支払額で損をしてしまう可能性があるため、注意が必要だ。金利の低さを重視するならば、銀行ローンも積極的に比較検討するべきだ。自身のライフプランや資金計画に合わせて、最も経済的な選択肢を選ぶことが、後悔しないレクサス購入の鍵となる。

走行距離制限による追加費用の罠

レクサスNXを残価設定型クレジット(残クレ)で利用する際に、見落としがちな、しかし非常に重要な注意点がある。それは、走行距離制限だ。残クレ契約では、車両の将来価値(残価)を保証する代わりに、年間で走行できる距離に上限が設けられている。

一般的に、レクサスの残クレプランにおける年間走行距離の上限は、1万キロから1万5000キロ程度に設定されることが多い。この上限距離を超過して車を使用した場合、契約満了時に販売店へ車両を返却する際に、1キロあたり数十円といった追加料金が発生する可能性があるのだ。例えば、年間1万キロの契約で5年間乗った結果、合計で6万キロ走行していた場合、1万キロの超過に対して、仮に1キロあたり20円の追加料金だとすれば、20万円もの追加費用が発生する計算になる。このような予期せぬ出費は、月々の支払いを抑えるために残クレを選んだ利用者にとって、大きな負担となりかねないだろう。

そのため、日常的に長距離運転をする人、あるいは今後、仕事やプライベートで走行距離が大幅に増える可能性がある人は、残クレの契約条件を非常に慎重に確認する必要がある。もし、年間走行距離の予測が難しい、または確実に上限を超えてしまう見込みがある場合は、走行距離制限のない通常のオートローンなど、別の購入方法を検討することも重要だ。

一方で、年間走行距離が少ない都市部のユーザーや、週末のみの利用に限定されるような層は、この走行距離制限のメリットを最大限に活かせるだろう。走行距離が短い車両は、劣化や消耗が抑えられ、返却時の査定で当初設定された残価通りに評価される可能性が高まるため、追加費用が発生するリスクをほとんど心配せずに残クレを利用できる。自身のライフスタイルと走行距離を正確に把握し、最適なプランを選ぶことが、残クレを賢く利用するための鍵となる。

返却時査定基準の厳格な実態

レクサスNXを残価設定型クレジット(残クレ)で契約した場合、契約期間が満了し車両を返却する際には、厳格な査定基準が適用されるという実態を理解しておく必要がある。これは、契約時に設定された残価が、車両が「良好な状態」であるという前提で保証されているためだ。

具体的には、ボディの傷やへこみ、内装の汚れや破損、そして車両への改造(カスタム)の有無などが細かくチェックされる。もし、通常の使用範囲を超える損耗が見られたり、メーカー基準を満たさない改造が施されていたりすると、残価保証の対象外となったり、修理費用や評価減による差額請求が発生する可能性がある。例えば、小さな傷や軽い汚れであっても、査定時に減点対象となり、結果として支払うべき金額が増えてしまうことも起こりうる。

そのため、残クレを利用している間は、車両を丁寧に扱い、定期的なメンテナンスを怠らないことが非常に重要だ。洗車や室内清掃をこまめに行い、不注意による傷やへこみを避けるように心がけるべきだろう。また、純正以外のパーツへの交換や、車の性能に影響を与えるような大幅な改造は、原則として避けるのが賢明だ。もし、どうしてもカスタマイズをしたい場合は、契約終了時に残価を一括で支払い、車両の所有権を自分に移してから行うことを検討すると良い。

残クレは月々の支払いを抑えられる魅力的な購入方法だが、「簡単に返却できる」という安易な考え方でいると、最終的に思わぬ費用を請求され、後悔することになりかねない。契約前に返却時の査定基準についてディーラーから十分な説明を受け、納得した上で契約を結ぶことが大切だ。車両の状態維持に自信がない人や、車を自由にカスタマイズしたい人にとっては、残クレは必ずしも最適な選択肢とは言えない可能性があることも理解しておくべきだろう。

他の購入方法との比較検討

レクサスNXを購入する際、残価設定型クレジット(残クレ)は非常に人気の高い選択肢だが、他にも様々な購入方法が存在する。それぞれの特徴を理解し、自身のライフスタイルや資金計画に最も合った方法を選ぶことが重要だ。

レクサスが提供する主な購入方法は、残クレの他に「リース契約」「銀行ローン」「スタンダードプラン」「スマートバリュートゥワイス」の四つがある。

まず「リース契約」だ。これは毎月定額のリース料を支払うことで、一定期間レクサス車を利用する契約だ。リース料には税金や諸費用、メンテナンス料金、さらには自動車保険まで含まれることが多い。そのため、突発的な出費を避けたい、あるいは車両管理の手間を省きたい経営者や事業主によく利用される。ただし、所有権はリース会社にあるため、カスタマイズの自由度は低い。

次に、一般的な「銀行ローン」だ。これは車両価格の全額を金融機関から借り入れ、分割で返済していく方法だ。銀行ローンの最大のメリットは、ディーラーローンや残クレと比較して金利が低い傾向にある点だ。金利が低ければ、最終的な総支払い額を抑えることができる。所有権も購入時から自分にあるため、カスタマイズや売却の自由度が高い。しかし、月々の返済額が高くなる傾向があり、またディーラーローンよりも審査基準が厳しい場合があるため、事前に確認が必要だ。

「スタンダードプラン」は、レクサスが提供する通常のディーラーローンだ。頭金や月々の支払額を比較的自由に設定でき、契約途中での一部繰上返済や支払い額・期間の変更も可能なので、柔軟性が高い。ボーナス併用払いも選択できるため、月々の負担を調整しやすいだろう。

そして、「スマートバリュートゥワイス」という支払い方法もある。これは、車両本体価格の一部を最終回に据え置き、残りの金額と分割手数料を「初回の頭金」として一括で支払ってしまうというユニークな方式だ。このプランのメリットは、現金一括購入と比べて手元のキャッシュを温存できること、そして月々の支払いが一切発生しないことにある。販売店によっては非常に低い金利で利用できる場合もあるが、初回にまとまった頭金を用意する必要があるため、資金に余裕がある人向けのプランと言える。

これらの購入方法には、それぞれ異なるメリットとデメリットがある。月々の支払額、総支払額、金利、車両の所有権、カスタマイズの自由度、そしてライフスタイルへの適合度など、様々な要素を比較検討し、自分にとって最適なレクサスNXの購入方法を見つけることが重要だ。

シミュレーションの活用と注意点

レクサスNXの残価設定型クレジット(残クレ)を利用する際、事前にローンシミュレーションを行うことは、自身の資金計画を具体化し、後悔しない購入をするために非常に重要だ。レクサス公式サイトや各ディーラーが提供するローンシミュレーターを活用し、様々な条件で試算してみることを強くおすすめする。

シミュレーションでは、まず希望するNXの車種とオプションを選び、支払期間(3年や5年など)、頭金の有無と金額、ボーナス払いの有無と金額を入力する。これらの条件を設定することで、月々の支払い額や最終回に支払う残価額が算出される。例えば、NX350hを600万円で購入し、3年契約で残価率60%に設定した場合、月々の支払いは約6.5万円から7万円程度になるという具体的な数字を把握できる。このような試算を通じて、無理のない返済計画を立てられるかどうかの判断材料となるだろう。

ただし、シミュレーション結果にはいくつかの注意点がある。一つは、公式シミュレーションが「理想的な条件」で算出されている場合が多いことだ。車両の状態が最良であることを想定しているため、実際に車を返却する際に、傷や汚れ、走行距離の超過などがあれば、当初設定された残価が下がり、追加費用が発生する可能性がある。そのため、シミュレーションの数字はあくまで目安と捉え、最悪のシナリオも想定して資金計画を立てるべきだ。

また、金利の変動にも注意が必要になる。シミュレーションでは固定された金利が使われることが多いが、実際の経済状況によっては金利が変動し、予定していた支払額よりも増える可能性もゼロではない。特に長期契約の場合、金利変動のリスクは高まるため、この点も考慮に入れておく必要がある。

最終的な支払い総額を把握することも重要だ。月々の支払額が少なく見える残クレだが、据え置かれた残価にも金利がかかるため、総支払い額は一般的なローンよりも高くなる傾向がある。シミュレーションを通じて、金利を含めた総支払額がいくらになるのかをしっかりと確認し、ご自身の経済状況と照らし合わせて納得できる選択をすることが、後悔しないための鍵となるだろう。

残クレで損しやすい車種とその特徴

レクサスNXを含む残価設定型クレジット(残クレ)は、月々の支払い負担を軽減できる魅力的な購入方法だが、すべての車種が同じように「得をする」わけではない。中には、残クレで契約するとかえって損をしてしまう可能性のある車種や、その特性がある。

まず、中古車市場で人気が低い「セダン系モデル」は、残クレと相性が悪い傾向がある。近年、SUVが主流となり、セダンの需要は全体的に落ち着いているため、レクサスLSやESなどのセダンモデルは、新車時の価格に比べて5年後の残価率が40%から50%台と、SUVであるNXやRXよりも低めに設定されがちだ。このような車種で残クレを組むと、月々の支払額がそれほど軽減されず、返却時の車両評価によっては想定外の差額請求が発生するリスクが高まる。

次に、「スポーツカー」や「台数が限定された特別仕様車」も、残クレで損をする可能性を秘めている。レクサスLCやIS F SPORTといったモデルは、熱心なファン層には人気があるものの、中古車市場全体での需要は限られている傾向がある。また、仕様や装備の違いによって買取価格にばらつきが出やすいため、残価設定がやや保守的に見積もられるケースも多い。結果として、月々の支払額が高めに設定され、残クレの最大のメリットである「月々の負担軽減」が薄れてしまう可能性があるだろう。

さらに、車両の「カスタム」や「過走行」を前提とした利用も、残クレとは相性が悪い。残クレ契約では、返却時の車両がメーカーの定める基準(ノーマル状態、走行距離制限内など)を満たしていることが前提となる。そのため、外装のカスタムや社外パーツの取り付け、あるいは年間走行距離の上限を大幅に超えるような使用方法は、返却時に査定減額や修理費用の請求、超過料金の発生につながるリスクがある。

これらのリスクを避けるためには、レクサスNXの場合、中古市場で安定した人気を持つSUVモデル(NX、RX、LBXなど)や、近年需要が高まっているハイブリッド車、PHEV車を選ぶことが推奨される。これらの車種は残価率が高く設定されやすいため、残クレのメリットを最大限に享受できる可能性が高い。購入前に、自身のライフスタイルと車種の特性をよく照らし合わせ、慎重に検討することが、残クレで後悔しないための重要なポイントとなる。

レクサスNXの残価設定とリセールに関する総括

レクサスNXのリセールバリューは年式、走行距離、グレード、オプション、色によって変動する。 新車登録から1~3年落ちのNXはリセールバリューが良好である。 10年落ちになるとNXのリセールバリューは大きく下落する。 NXのハイブリッドモデルはリセール率が比較的悪い傾向にある。 リセール率が良いNXのグレードはNX350 Fスポーツである。 リセールを意識するならNXのボディカラーはソニッククォーツ(白)や黒が良い。 レクサスNXの残価設定型クレジット(スマートバリュープラン)は月々の支払い負担を軽減できる。 残価設定型クレジットの契約期間は1年から5年で選択可能である。 残価設定型クレジットは最終回に車を返却、新しい車に乗り換え、または残価を支払って買い取る選択肢がある。 残価設定型クレジットは一般的な銀行ローンと比較して金利が割高になる傾向がある。 残価設定型クレジットには走行距離制限があり、超過すると追加費用が発生する。 カスタマイズされたNXは残価保証の対象外となったり、返却時に修理費用が請求されたりする可能性がある。 3年落ちのNXの平均残価率は約71.8%で、NX350 Fスポーツが最も高い残価率を示す。 5年落ちのNXの平均残価率は約67%で、NX350 Fスポーツが最も高い残価率を示す。 パノラマルーフやデジタルインナーミラーなどのメーカーオプションはNXのリセールバリューを向上させる。

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