レクサスGX 日本発売開始!ランクル250との違い徹底比較

lexus gx SUV
LEXUS公式から引用

「レクサスGX 日本発売」と検索しているあなたへ。ついに2025年4月3日、本格オフローダーとして待望のレクサスGXが日本国内で正式に販売を開始した。先行発売された5人乗り“OVERTRAIL+”に加え、今回新たに国内向けに7人乗り“version L”が設定され、多様なライフスタイルに対応する。GA-Fプラットフォームや3.5L V6ツインターボエンジンを搭載し、本格オフローダーとしての高い悪路走破性とレクサスらしい上質な走りを両立。また、同じプラットフォームを採用するランドクルーザー250とは、エンジンや装備、価格帯において明確な高級SUVとしての差別化が図られている点が大きな特徴だ。この記事では、新型GXの魅力を深掘りしていく。

この記事のポイント
  • 日本での正式な発売日とグレード展開
  • ランドクルーザー250との詳細な違いと差別化ポイント
  • 新型GXのパワートレーン、走行性能、先進安全技術などの主要機能
  • 車両価格帯と現在の市場での入手状況

レクサスGX日本発売:その全貌を解説

インデックス
  • レクサスGXとは?その特徴
  • GA-Fプラットフォームが支える走行性能
  • LEXUS Driving Signatureを追求
  • OVERTRAIL+:冒険心を刺激する仕様
  • version L:上質な移動体験を提供する

レクサスGXとは?その特徴

レクサスGXは、2025年4月3日に満を持して日本市場で販売が開始された本格オフローダーSUVです。グローバルでは既に3代目にあたるモデルで、日本では今回の本格展開が初めてとなります。これまで主に北米や中東市場で展開され、2025年2月末までに累計約40万台、2023年3月末までに約54万台を販売した実績がある人気のモデルです。

このGXは「ザ・プレミアム・オフローダー」という開発コンセプトを掲げています。特筆すべきは、頑丈なボディオンフレーム構造とGA-Fプラットフォームの採用です。これにより、世界中の過酷な環境下で鍛え上げられた高い悪路走破性を持ちながら、レクサスならではの上質な乗り心地と快適な移動体験を提供します。

パワートレーンには、高出力と大トルクを両立させた3.5L V6ツインターボガソリンエンジンが搭載され、10速ATが組み合わされています。最高出力は355ps、最大トルクは650Nmを発揮し、これによりオフロードはもちろん、都市部の舗装路でも余裕のある加速とスムーズな走行を可能にしています。

外観デザインは、機能的な本質と動的性能に根差した独自性を追求し、タフでモダンなプロポーションが特徴です。フロントにはレクサス特有のスピンドルグリルが配され、ボンネットから流れるようなラインと切れ長のヘッドライトが、高級感とオフロード車の無骨さを巧みに融合させています。全長は4,960mmから4,970mm、全幅は1,980mmから2,000mm、ホイールベースは2,850mmと、大型SUVにふさわしいサイズ感です。このモデルは、悪路走破性を担保するために前後オーバーハングが短く設計されている点も注目です。

内装も、オフロード走行時の視認性に配慮しつつ、モダンで快適な空間が広がっています。使い勝手に優れた機能が多く備わり、どのような環境下でも安心感をもたらすデザインです。今回の国内販売では、オフロード性能を重視した「OVERTRAIL+」と、上質な移動体験を追求した「version L」の2つの仕様が設定され、多様な顧客ニーズに応える選択肢が用意されています。この幅広い選択肢は、GXが提供する体験をさらに豊かにするでしょう。

GA-Fプラットフォームが支える走行性能

レクサスGXの卓越した走行性能は、その基盤となるGA-Fプラットフォームによって支えられています。これは本格オフローダーとしての高い耐久性と信頼性をもたらす、強固なボディオンフレーム構造を採用したプラットフォームです。GXのGA-Fプラットフォームは、短いオーバーハングを実現するために専用設計が施され、車両の素性を徹底的に磨き上げています。

具体的には、ラジエーターサポート周辺の補強やステアリング支持剛性の強化、さらにはリヤボディのブレースなど、各部位の徹底的な高剛性化が図られています。これにより、車両の体幹がしっかりと鍛えられ、オンロード走行においても軽快ですっきりとした操舵感とリニアなステアリング応答性を実現しています。 悪路走破性だけでなく、舗装路での運転のしやすさも追求されている点は、日常使いも考慮するユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。

オフロード性能では、レクサスの本格オフローダーとして最適なパッケージングが施されています。伝統的なリヤリジッドサスペンション方式と、長いホイールアーティキュレーションを組み合わせることで、極めて高い路面追従性を確保しています。これにより、過酷な悪路でもタイヤが路面をしっかりと捉え、安定した走行を可能にします。電動パワーステアリングシステム(EPS)の採用は、不要な路面情報の伝達を抑制し、ドライバーが運転に集中できる環境を提供するとともに、悪路でのきめ細やかなコントロールを容易にします。

さらに、アクセルやブレーキの応答性も悪路でのドライバーの意図通りにコントロールできるよう、きめ細やかに調整されています。チーフエンジニアの横尾氏が語るように、レクサスはGXの開発において、悪路走破性と居住性の両立を実現する“黄金比”ホイールベース2,850mmをLXから受け継ぎ採用しています。このホイールベースは、GX専用設計のGA-Fプラットフォームと相まって、オフロードからオンロードまで、あらゆる道で上質な走りを提供するための重要な要素となっています。 この高い基本性能と入念な作り込みこそが、GXが「ザ・プレミアム・オフローダー」として多様なシーンで心高まる体験を提供する基盤と言えるでしょう。

LEXUS Driving Signatureを追求

レクサスGXは、単なるオフローダーにとどまらず、レクサスが追求する「Lexus Driving Signature」を体現するモデルとして開発されています。これは、ドライバーが車両と対話するかのような一体感のある走りであり、オンロードでの質の高い走行体験も重視されている証です。

具体的には、前述のGA-Fプラットフォームによるボディ剛性の向上に加え、電動パワーステアリングシステム(EPS)の採用により、軽快ですっきりとした操舵感が実現されています。これにより、ドライバーは思い描いた通りのラインをトレースしやすく、車両との一体感を強く感じられるでしょう。また、サスペンションジオメトリの最適化や入念な足回りのセッティングにより、上質な乗り心地と、長距離移動でも疲労を最小限に抑えるトップレベルの静粛性が両立されています。車内に入ってくる音の中で最も聞こえるのは風切り音であるものの、エンジン音は非常に静かで、V6ツインターボエンジンの心地よいサウンドが遠くから響く程度です。

パワートレーンである3.5L V6ツインターボエンジンは、圧倒的なパワーとトルクを誇り、高速道路の合流などでも余裕のある加速をもたらします。ドライブモードセレクトにより、走行特性を細かく調整できるのも特徴です。スポーツモードではより活発な加速と引き締まった足回りとなり、収束が早いため、大型SUVにありがちな揺れが抑えられ、乗り物酔いしにくいと感じるドライバーもいるかもしれません。一方、コンフォートモードでは路面からの突き上げ感がマイルドになり、船に乗っているかのようなゆったりとした乗り心地を楽しむことができます。このように、シーンやドライバーの好みに合わせて走行フィールを変化させられる柔軟性も、Lexus Driving Signatureの重要な要素です。

しかし、乗り心地に関しては、試乗したドライバーからは、ランクル250と似た縦揺れを感じる部分が若干あるとの指摘もあります。また、最上級モデルであるレクサスLXと比較すると、乗り心地の面でわずかに劣ると感じる声も聞かれます。しかし、全体的な快適性は非常に高く、本格オフローダーでありながらレクサスらしい洗練された乗り味を実現していることは間違いありません。

OVERTRAIL+:冒険心を刺激する仕様

「冒険心を更にかき立てる」というコンセプトを掲げ、LEXUS OVERTRAIL PROJECTを牽引するモデルが、このGX550 “OVERTRAIL+”です。この仕様は、オフロード走行性能を徹底的に追求し、過酷な環境下での走破性と快適性を高次元で両立するために、数々の専用装備が与えられています。

外観は、専用のエクステリアデザインと、冒険心をくすぐる内外装カラーリングが特徴です。ボディカラーに関わらず、ドアミラー、ドアハンドル、ホイールアーチがブラックで統一され、ルーフレールはブリッジ型が採用されています。また、フロントとリアにはアルミプレートのようなセンタープロテクションが装着され、力強いオフロードイメージを強調しています。足元にはエアボリュームの大きいオフロードタイヤが装着され、その見た目からも本格的なオフロード仕様であることが主張されています。

機能面では、特にオフロード性能を格段に向上させるE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)が採用されている点が大きなポイントです。E-KDSSは、電子制御で前後スタビライザーを最適に制御することで、岩石路やモーグル路といった極めて凹凸の激しい路面でも優れた路面追従性を発揮します。これにより、タイヤが浮き上がりにくくなり、接地性を最大限に保ちながら高い走破性を実現します。

加えて、様々な環境下での走行を支援するブレーキ制御技術も搭載されています。具体的には、路面状況に合わせて走行支援モードを選択できるマルチテレインセレクトや、急斜面を走行する際にアクセル・ブレーキを車両が自動で制御し、ドライバーがハンドル操作のみに集中できるクロールコントロールなどがあります。さらに、車両周辺を4つのカメラでモニターし、オフロード走行時の死角をなくすマルチテレインモニターも装備され、ドライバーの安心感を高めます。 これらの先進的なオフロード機能は、単に「走れる」だけでなく、安全かつ快適に冒険を楽しめるようドライバーを強力にサポートします

内装においては、乗員の疲労軽減に寄与する専用シートが採用されています。L-texとウルトラスエードのコンビネーション素材が使われ、身体をしっかりとホールドし、オフロード走行中の揺れの中でも快適性を保ちます。また、お客様のライフスタイルや好みに合わせてカスタマイズ装備を割り当てられるAUXスイッチが装備されているのも、この仕様ならではの特徴です。乗降性を考慮し、固定式のサイドステップが採用されているのも、OVERTRAIL+の無骨なコンセプトを表現しています。この“OVERTRAIL+”は5人乗り仕様で提供され、車両本体価格は1,195万円からとなっています。 これらの専用装備は、GXを本格的なアウトドアやオーバーランディングのパートナーとして選ぶドライバーにとって、まさに理想的な一台となるでしょう

version L:上質な移動体験を提供する

レクサスGXのラインアップにおいて、より洗練された上質な移動体験を追求するモデルが「version L」です。このグレードは、今回の国内販売開始のタイミングで新規設定された7人乗り仕様であり、家族や多人数での移動が多いユーザーにとって魅力的な選択肢となります。

version Lの外観は、OVERTRAIL+とは異なる高級感を強調したデザインが特徴です。ドアミラー、ドアハンドル、およびホイールアーチがボディカラーと同色に統一され、ルーフレールはソリッド型が採用されています。また、フロントとリアのセンタープロテクションは非装備となり、比較的すっきりとした印象を与えます。足元には、大径タイヤを強調する直線的かつ平行的なデザインを採用した22インチ鍛造アルミホイールが装着され、その存在感を際立たせています。この大径ホイールは、見た目の印象を大きく変えるだけでなく、乗り心地にも影響を与える重要なポイントです。さらに、オート電動格納式ステップが採用されており、高い乗降性とデザイン性を両立しています。これにより、車高の高いGXへの乗り降りがスムーズになり、特に小さなお子様や高齢の乗員にとって大きな利点となるでしょう。

内装では、乗員全てに快適な空間を提供するための工夫が凝らされています。version Lのシートは本革仕立てとなり、フロントシートにはシートヒーター、ベンチレーションに加え、マッサージ機能も備わっています。これにより、長距離ドライブでの疲労を軽減し、極上の移動時間を提供します。後席にもシートヒーターが装備されており、冬場の快適性も確保されていますが、後席ベンチレーション機能が非装備である点は、最上級グレードとしては惜しいポイントかもしれません。

version Lの大きな魅力の一つが、プライバシー性と解放感を両立させた調光パノラマルーフ&電動シェードです。このルーフは、ボタン一つでガラスの透過率を切り替えられ、すりガラスのように柔らかい光を取り入れるモードと、外の景色をクリアに見せるモードを選択できます。通常のパノラマルーフとは異なり、遮熱効果も高いため、夏場でも室内が過度に熱くなるのを抑えつつ、明るさを確保できるのが特徴です。 採光と快適性を両立したこの機能は、長時間の移動における車内空間の質を大きく向上させます

また、7人乗り仕様ならではの豊富なシートアレンジもversion Lの強みです。これにより、多人数乗車はもちろん、状況に応じて荷室空間を拡大することも可能です。車両本体価格は1,270万円から設定されており、その価格に見合う上質さと機能性を兼ね備え、すべての乗員に「おもてなし」の心を感じさせる一台と言えるでしょう。

レクサスGX日本発売後の検討ポイント

インデックス
  • ランドクルーザー250との明確な違い
  • Lexus Safety System +による安全装備
  • Lexus Teammateが提供する運転支援
  • GXとランクル250の価格差を解説
  • 今後の納期と価格に関する注意点
  • レクサスGX 日本発売:本格オフローダーの新たな展開と特徴

ランドクルーザー250との明確な違い

レクサスGXとトヨタ ランドクルーザー250は、共通のGA-Fプラットフォームを採用し、2,850mmのホイールベースや堅牢なフレーム構造、そして“スクエアボディ+機能美”というデザインテーマを共有する「兄弟SUV」です。しかし、その根底には明確な差別化が図られており、それぞれ異なる顧客層に向けた設計思想が反映されています。

最も大きな違いはパワートレーンです。レクサスGXには、ランドクルーザー300やLX600と共通の3.4L V6ツインターボエンジンが搭載され、10速ATと組み合わされています。これにより、最高出力355ps、最大トルク650Nmという非常にパワフルな走行性能を実現しています。一方、ランドクルーザー250は、主に2.8L直列4気筒ディーゼルエンジン、あるいはガソリンエンジンを搭載し、8速ATが組み合わされます。海外仕様のランクル250にもV6ターボは設定されないため、このパワートレーンの差が両車の走行性能における最大の違いであり、GXの大きな強みと言えます。

サスペンションシステムにも違いが見られます。GXには、走行状況に応じて減衰力を自動で最適化する電子制御サスペンション「AVS(Adaptive Variable Suspension)」が標準装備されています。これにより、悪路での走破性とオンロードでの快適な乗り心地を高次元で両立しています。対して、ランドクルーザー250では一部グレードでAVSが非装備となっています。

ブランド戦略とコンセプトも明確に分かれています。ランドクルーザー250が「質実剛健」をコンセプトに掲げ、ユーザーの日常と実用性を支える“プロユースSUV”としての立場を強調しているのに対し、レクサスGXは「高級・快適・存在感」を前面に出し、プレミアムSUVとしての地位を確立しています。この違いは、内外装のデザインにも表れています。GXにはレクサスならではのスピンドルグリルや切れ長のヘッドライト、一文字のテールライトが採用され、より洗練された高級感を演出しています。一方、ランドクルーザー250はより無骨で機能的なデザインが特徴です。

内装装備にも細かな違いがあります。GXは14インチの大画面ナビゲーションシステムを搭載し、ドライバーの視認性と操作性を高めています。また、センターアームレスト内にはクールボックス(冷蔵庫)が備わっており、長距離移動やアウトドアでの利便性を高めています。一方で、レクサス車に近年採用されているe-ラッチがGXには非採用であったり、エアコン操作系の一部がタッチパネル式であるため、オフロード走行中などの操作性には留意が必要かもしれません。これは、多くの物理スイッチを残すランドクルーザー250とは対照的です。加えて、ランドクルーザー250の上位グレードには後席シートベンチレーションが設定されているものの、GXには後席ベンチレーションが備わっていません

このように、GXとランクル250は骨格を共有しながらも、パワートレーン、足回り、装備、そしてブランドの方向性において明確な差別化が図られています。どちらを選ぶかは、「SUVに何を求めるか」というユーザーの価値観に大きく依存すると言えるでしょう。

Lexus Safety System +による安全装備

レクサスは、モビリティ社会の究極の願いである「交通事故死傷者ゼロ」を目標に掲げ、安全技術の開発に積極的に取り組んでいます。この理念のもと、GXにも世界トップレベルの先進安全技術である「Lexus Safety System +」が標準装備されています。これにより、ドライバーの安全・安心なドライブを一層強力にサポートします。

Lexus Safety System +には、多岐にわたる先進安全機能が含まれています。主要なものとしては、プリクラッシュセーフティがあります。このシステムは、ミリ波レーダーと単眼カメラを用いて、車両、歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼夜)、自動二輪車(昼)を検出し、衝突の可能性が高いと判断した場合に警告を発し、必要に応じてブレーキ操作をアシスト、または自動ブレーキを作動させることで衝突回避や被害軽減に貢献します。さらに、交差点での出合頭車両や右左折時の対向車、横断歩行者・自転車運転者との衝突回避支援機能も備わっています。

車線維持支援では、レーントレーシングアシストがレーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要なステアリング操作を支援します。緩やかなカーブでの操舵アシストや、車線が検出困難な場合でも先行車に追従する支援を行います。また、車線内のトレース位置を状況に応じてオフセットする制御も行い、より自然な運転をサポートします。

プロアクティブドライビングアシストもGXに搭載される重要な機能の一つです。この機能は、単なる警告や緊急ブレーキだけでなく、「歩行者の横断」や「飛び出し」といったリスクを先読みし、危険に近づきすぎないよう運転操作をサポートします。具体的には、歩行者や自転車運転者、駐車車両に対する操舵・減速支援、先行車やカーブ、信号交差点に対する減速支援など、多岐にわたるシーンでドライバーの負担を軽減し、安全性を高めます。興味深いことに、この機能はデフォルトでオフに設定されているため、車両購入後は忘れずにオンにすることが推奨されます。これは、ドライバーの意図しないブレーキ作動などを避けるための配慮ですが、安全性を高める上で非常に有効な機能です。

その他の機能として、全車速追従機能付レーダークルーズコントロール、車線逸脱の可能性を知らせるレーンディパーチャーアラート、車線変更操作と安全確認を支援するレーンチェンジアシスト、道路標識を表示・告知するロードサインアシスト、青信号時の発進遅れを知らせる先行車発進告知機能、遠方の歩行者をいち早く照らすブレードスキャン®アダプティブハイビームシステム、ドライバーの異常を検知して車線内停車と救命要請を行うドライバー異常時対応システム、ドライバーの状態を検知して注意喚起を行うドライバーモニター連携などがあります。

これらの先進安全技術は、GXが提供する「安心」の大きな柱となります。しかし、これらのシステムはあくまで運転支援を目的としたものであり、機能には限界があるため、過信せず、常にドライバー自身が周囲の状況を把握し、安全運転を心がけることが極めて重要です。

Lexus Teammateが提供する運転支援

レクサスGXには、先進的な運転支援システム「Lexus Teammate」が搭載されています。このシステムは、特に「Advanced Drive(渋滞時支援)」機能を通じて、ドライバーの負担を大幅に軽減し、より快適なドライブを提供します。

Advanced Drive(渋滞時支援)は、一部の高速道路や自動車専用道路において、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)とレーントレーシングアシストが作動している状態で、渋滞時(0-40km/h)に機能します。ドライバーが周囲の状況を監視しているなど、一定の条件を満たしていれば、システムが車両の認知、判断、操作を支援してくれます。これにより、ドライバーはハンドルから手を放して運転する「ハンズオフ」が可能となり、渋滞時の運転における疲労やストレスを軽減します。

システムが渋滞を検知し、自車速度が約40km/h以下になると、マルチインフォメーションディスプレイに「Advanced Drive」と表示され、車線維持、加減速、停車、そして発進までをシステムが自動で支援します。渋滞が解消し、速度が約40km/hを超えると、システムはドライバーにハンドル操作を促す通知を行い、支援を終了します。

ただし、注意点も存在します。レクサスのAdvanced Driveは、時速40km/h以下という比較的狭い作動領域に限定されています。これは、他社のシステム(例えば、S社が50km/h以下、B社が60km/h以下)と比較すると、作動速度範囲が狭いことが指摘されています。そのため、渋滞の流れが頻繁に変動し、40km/hを超えるような場面が続く場合、システムが頻繁にハンズオフと手動操作の切り替えを要求し、かえって煩わしさを感じる可能性もあります。ドライバーとしては、もう少し作動領域が広がることを期待する声も聞かれます。

その一方で、このシステムのメリットも明確です。Advanced Driveは、衛星測位システムに依存せず、車両に搭載されたセンサー類のみで制御を行っているため、トンネル内のような場所でもハンズオフ運転を継続できるという利点があります。これは、他社のシステムが衛星情報とリンクしているためにトンネル内で解除されることがあるのと対照的であり、途切れない運転支援は、ドライバーにとって高い安心感につながるでしょう。

Lexus Teammateには、Advanced Driveの他に、駐車支援機能のAdvanced Parkも搭載されています。これは、駐車時のステアリングやアクセル、ブレーキ操作を自動で行うことで、狭い場所での駐車をサポートする機能です。

これらの運転支援システムは、日々の運転における利便性と快適性を高め、ドライバーの負担を軽減することを目指しています。しかし、いかなる先進技術も完璧ではないため、システムを過信せず、常にドライバー自身が周囲の状況を把握し、安全確認を怠らないことが重要です。詳細については、トヨタ自動車のレクサス公式サイトでも確認できます。

GXとランクル250の価格差を解説

レクサスGXの国内販売価格は、GX550 “OVERTRAIL+”が1,195万円、GX550 “version L”が1,270万円と設定されています。これは、骨格を共有するトヨタ ランドクルーザー250の最上級グレード「ZX」の735万円と比較すると、GXの価格は約535万円も高額になります。一見すると大きな価格差に思えるかもしれませんが、その背景にある両モデルの差別化ポイントを紐解くと、GXが「割高ではない」と評価される理由が見えてきます。

まず、パワートレーンの違いが価格差の大きな要因です。GXには3.4L V6ツインターボエンジンが搭載され、これに対してランクル250は2.8L直列4気筒ディーゼル、またはガソリンエンジンです。V6ツインターボエンジンは、最大出力355ps、最大トルク650Nmという非常に強力なスペックを誇り、圧倒的な加速性能と走行余裕をもたらします。このV6ツインターボエンジンは、海外仕様のランクル250には設定されておらず、日本仕様における両車のパワートレーン性能ギャップが、価格差の大きな割合を占めると予想されています。トランスミッションもGXが10速ATであるのに対し、ランクル250は8速ATと、GXが上位の仕様を採用しています。

さらに、足回りにも違いがあります。GXには電子制御サスペンションのAVSが標準装備されており、これにより走行安定性と乗り心地が高次元で両立されています。ランクル250では一部グレードでAVSが非装備となるため、この点でもGXが優位に立っています。特に、GX550 “version L”は、セミアニリン本革シート、22インチ大径ホイール、ナビ連動AVSなど、走りも快適性も贅沢な仕様が標準で備わっています

過去の事例と比較すると、レクサスLX600が1,450万円、ランドクルーザー300のZXが743万円で、その価格差は約706万円(約95%差)でした。これに対し、GXとランクル250の価格差は約73%差と「むしろ控えめ」とさえ言えるという見方も存在します。これらの装備や性能差を考慮すれば、GXの内容はむしろ「お買い得」と感じる購入者もいるかもしれません。

ただし、注意すべき点もあります。現状の価格は、レクサスLXや他のランドクルーザーモデルとの価格整合性を保つ形で設定されていますが、その充実した装備内容を鑑みると、将来的に価格改定(値上げ)が入る可能性も十分に考えられます。そのため、「今が狙い目」と捉える見方もあり、購入を検討しているのであれば、早期の決断が有利に働く可能性も指摘されています。

今後の納期と価格に関する注意点

レクサスGXは2025年4月3日に通常販売が開始されましたが、現時点ではその具体的な納期に関する情報は、公式ウェブサイト上では「販売店にお問い合わせください」とされているのみで、明確な情報が公開されていません。この状況は、先行して2024年6月に100台限定で抽選販売された「GX550 “OVERTRAIL+”」の納車が進んでいる一方で、通常販売の開始が当初予定されていた「2024年秋」から遅れたこともあり、インターネット上では「本当に購入できるのか不明だ」といった戸惑いの声が見られます。

こうした状況の背景には、世界的な需要の高さと、それに伴う生産・供給体制の問題があると考えられます。特に、レクサスのような人気モデルにおいては、発売直後から注文が殺到し、納車まで長期間を要するケースが少なくありません。一部のインターネット上でのコメントでは、「もう売切れ」「納車は8年後か」といった悲観的な見方や、トヨタの安定供給体制への不満を訴える声も見受けられます。供給が不安定な状況は、一部ディーラーでのコーティング等の抱き合わせ販売や、転売目的での購入増加といったいびつな状況を引き起こす可能性も指摘されており、自動車業界全体で見てもマイナスに働く可能性も懸念されています。

価格についても、今後の動向には注意が必要です。現状のGXの価格設定は、レクサスLXやランドクルーザーとの価格整合性を保つ形でなされています。しかし、GXが搭載するV6ツインターボエンジンや、AVS(電子制御サスペンション)をはじめとする充実した装備内容を考慮すると、今後、価格改定、すなわち値上げが入る可能性は否定できません。特に、北米市場ではランドクルーザー250の最上級グレードとGXのベースグレードとの価格差が約35万円程度に留まることと比較すると、日本仕様での価格ギャップはパワートレーンの性能差が大きな割合を占めていると分析されていますが、それでも今後の市場状況によっては変動する可能性を秘めています。

したがって、レクサスGXの購入を検討している場合は、早期に販売店に相談し、最新の納期状況や価格情報を確認することが賢明でしょう。早期に注文を入れることが、納期と価格の両面で有利になる可能性があります。しかし、高額な車両であるため、焦らず、自身のライフスタイルや予算に本当に合った選択をするよう、慎重な検討が求められます。また、人気車種ゆえに、盗難被害への懸念も一部で挙げられているため、防犯対策も合わせて検討すると良いでしょう。

レクサスGXに関するさらに詳しい情報や最新のニュースは、トヨタ自動車のグローバルニュースルームで確認することができます。

レクサスGX 日本発売:本格オフローダーの新たな展開と特徴

  • レクサスGX550が2025年4月3日に日本国内で正式に販売開始された
  • 先行販売の5人乗りOVERTRAIL+に加え、国内向けに新たに7人乗りのversion Lが設定された
  • GA-Fプラットフォームを採用し、世界中の厳しい環境下で鍛え上げられた悪路走破性とLexus Driving Signatureを実現した
  • パワートレーンは3.5L V6ツインターボエンジンと10速ATを搭載し、高出力と快適な走行を提供
  • OVERTRAIL+はE-KDSS、マルチテレインセレクト、クロールコントロールなどオフロード専用機能が充実している
  • version Lは調光パノラマルーフや22インチ鍛造アルミホイール、オート電動格納式ステップを備え、上質さを追求した
  • トヨタのランドクルーザー250と骨格を共有するが、エンジンや価格、装備で明確な高級SUVとしての差別化が図られている
  • 車両価格はOVERTRAIL+が1,195万円、version Lが1,270万円と高額である
  • Lexus Safety System+を標準装備し、プリクラッシュセーフティやレーントレーシングアシストなど充実した予防安全技術を持つ
  • Lexus Teammate Advanced Drive(渋滞時支援)は、特定の高速道路で40km/h以下の渋滞時にハンズオフ走行をサポートする
  • プロアクティブドライビングアシストは、先行車の接近やカーブ、交差点での減速など、リスクを先読みして運転操作を支援する
  • パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)やクーラーボックス、バックカメラ洗浄機能など、実用性を高める装備も充実している
  • 高額な車両価格にもかかわらず、世界的な需要の高さと生産体制の問題から、現時点での購入は困難な状況にある
  • 乗り心地は全体的に快適だが、ラダーフレーム構造のため多少の縦揺れや、スクエアボディによる風切り音が感じられる場合がある
  • 後席のシートベンチレーション機能がない点など、一部の装備についてはより安価なトヨタ車に劣るとの意見もある
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